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「こっちの橋は空いてるぞぉ…!」 利根川の長大橋“有料”だから使われない? 「延伸」で大化けするか

乗りものニュース / 2024年6月9日 8時12分

若草大橋有料道路。交通量は少ない(乗りものニュース編集部撮影)。

利根川に架かる有料の「若草大橋」で延伸構想が持ち上がっています。前後の橋の混雑緩和を目的に建設されるも、思うように使われていない現状。ポテンシャルはあるのでしょうか。

若草大橋の延伸プロジェクトとは?

 利根川に架かる「若草大橋有料道路」で2024年現在、延伸構想が持ち上がっています。茨城と千葉を結ぶ有料の橋、通ってみると改良の余地が残されており、確かにポテンシャルはあるかもしれません。

 若草大橋は茨城県利根町と千葉県栄町を結ぶ橋として2006年に開通。より大きく見ると、茨城の龍ケ崎エリアと、JR成田線(我孫子支線)沿いを結ぶ南北のラインを担っています。通行料は普通車で210円です。

 もともと「第二栄橋有料道路」の名で建設された通り、1本上流に架かる「栄橋」(利根町ー我孫子市)の混雑緩和も目的としていました。いまもなお、栄橋と若草大橋、その下流の長豊橋と3橋合わせた交通量のうち、栄橋が約58%を占め、千葉県側で渋滞が発生しています。

 栄橋は県道千葉龍ケ崎線の橋で、茨城県竜ケ崎エリアと印西市・千葉ニュータウンを結ぶルートの途上にありますが、橋のたもとの国道356号で渋滞が発生しているほか、印西市役所も置かれた同市の旧市街であるJR木下駅周辺も渋滞しがちです。これには、千葉ニュータウンから旧市街へ通じるバイパス道路(船橋印西線や千葉龍ケ崎線バイパス)が、どれも中途半端に途切れていることも影響していると考えられます。

 これに対し、若草大橋の交通量は、3橋合計のうちわずか約4%に留まります。過去には利用促進のため無料開放が行われたこともありましたが、栄橋の混雑緩和には至っていません。

 若草大橋ルートは地域高規格道路「千葉茨城道路」として、暫定2車線ですが4車線用地がしっかり確保されています。茨城県側は美浦栄線バイパスとして4車線化用地が確保されており、規格を高められそうです。

 そのまま北上すると千葉龍ケ崎線と合流しつつ、国道6号に通じています。線形的に見れば千葉龍ケ崎線ルートのバイパスとなるものの、千葉側が利根川を渡ったところでプツリと途切れる現状では、千葉ニュータウン方面にも抜けられず、中途半端な感を否めません。

 この若草大橋の千葉側を延伸させるべく、2024年2月には千葉県で第1回の「若草大橋延伸線協議会ワーキンググループ」が開催されています。

「若草大橋」延伸すれば少しは分かりやすくなる?

 若草大橋の千葉側の延伸先は、この3月に開通したばかりの「鎌ヶ谷本埜(もとの)線バイパス」です。

 この道路は北印旛沼の干拓地を南北に貫き、JR成田線の安食駅(栄町)付近と、北総線の印旛日本医大駅付近とを直線的に結んでいます。ここが開通したことで、成田線沿いの国道356号から、北総線(成田スカイアクセス線)に沿う「北千葉道路」までのアクセス性が飛躍的に高まりました。

 北千葉道路へ出れば、鎌ヶ谷本埜線と千葉龍ケ崎線は無信号ですぐ行き来が可能になります。千葉龍ケ崎線のバイパスとしての機能も高まるかもしれません。

 ワーキンググループの資料によると、茨城県側では美浦栄線バイパスの延伸事業や、延伸によって通じる圏央道 阿見東IC周辺の開発、千葉側では千葉ニュータウンの開発のほか、北千葉道路の延伸先である成田空港の機能強化事業なども進められています。周辺状況が動くなかで、若草大橋が千葉側の延伸によって、バイパスとして期待される機能を発揮できるようになるのでしょうか。

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