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「56機vs1200機超」あまりに劣勢のウクライナ空軍パイロットが“生き残った”理由とは? 今も戦いは“終わらぬマラソン”

乗りものニュース / 2024年6月8日 11時42分

ウクライナ空軍のSu-27(画像:ウクライナ参謀本部)。

ウクライナ政府が運営する「ユナイテッド24」の公式YouTubeで、空軍パイロットがこれまでの戦いについて語る動画を投稿しました。同動画ではロシア侵攻序盤の壮絶な戦いが語られています。

戦力差は絶望的だったが相手も混乱していた?

 ウクライナ政府が運営する「ユナイテッド24」の公式YouTubeチャンネルは2024年6月3日、空軍パイロットがこれまでの空の戦いについて語る動画を投稿しました。

 コールサイン「セイバー」を名乗るこのパイロットは、2022年2月のロシアによる侵攻からずっとSu-27戦闘機に乗って戦い続けているとのことです。

 侵攻当時、ウクライナで満足に稼働する戦闘機はわずか56機、これで1200機以上の固定翼機を保有するロシアと戦うことになったということで、セイバーは「2機で13機のロシア軍機と空中で対峙したときのことを今でも覚えている。4機対24機ということもあった。それでも我々はロシア軍を阻止するために空戦を続けていた」と驚愕の戦力差を明かします。

 ロシアの侵攻開始から数か月はこうした厳しい状況が続きましたが、セイバーはこの戦いに生き残りました。多勢に無勢であるにもかかわらず敵と戦い続けることができた理由について、セイバーは「ロシア軍が明確な戦術を持っていなかった」ことが原因のひとつだったと話しています。

 侵攻当初のロシア軍は、反撃や先制攻撃を恐れたのか、すぐに電波を妨害するジャマーを出してしまい、双方目標が分からない状態になっていたようで「双方とも『何も見えなかった』。ウクライナ軍を救ったのは、おそらく完全な混乱だっただろう」と回想しました。

今でも空戦は「エンドレス・マラソン」

 ほかの欧州諸国やアメリカから対空ミサイルシステムや戦闘機の供与が始まると、消耗を恐れたロシア空軍機がウクライナの勢力圏に入って戦闘を行うことは減っていきます。しかし、ときには地上攻撃を行うSu-25などを撃墜するために、ロシアの防空網をかいくぐり、戦果を挙げたこともあったそうです。

 ロシア軍機の侵入が減っても、偵察用無人機や自爆ドローン、巡航ミサイルの撃墜など、任務は多岐にわたり、それもひっきりなしに飛来してくるということで、動画のナレーターはロシアとの戦いを「エンドレス・マラソン」を形容。セイバーも「ある飛行場に着陸したら、ミサイルが飛んでくるから給油が終わったら早く(離陸して)と言われることもある」と戦場の過酷さについて話しました。

 なお、ウクライナ参謀本部は、2年間で350機以上のロシア軍機を撃墜したと発表しています。これは第三者機関の発表ではなく確実とは言えないものの、装備も数の面でも圧倒的劣勢にも関わらず、ロシアに完全な制空権は取られていないことは事実です。

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