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「外房に高速道路を、早く!」 “房総半島ぐるり”は実現するか 浮彫りになった“焦り”

乗りものニュース / 2024年7月1日 8時12分

内房の富津館山道路。外房海岸沿いにはこうした高規格道路がない(画像:写真AC)。

千葉の房総半島は、「内房」こそ高速道路が縦貫しているものの、「外房」には高規格道路がありません。千葉県が、この外房の高規格道路について国に要望しました。

内房には高速アリ、外房には何もナシ!

 千葉県が2024年6月、国に対して道路ネットワークの機能強化などを要望。そのなかで、外房地域の高規格道路について、「令和6年能登半島地震の教訓を踏まえ早期に計画を具体化し、計画的に事業を推進する必要がある」と訴えました。

 房総半島は、東京湾側の内房地域は高速道路の館山道・富津館山道路が通っていますが、太平洋側の外房地域を縦断する高速道路はありません。東京湾アクアラインから、半島の中央を横断する圏央道が骨格をなし、そこから放射状に外房の各地へ一般道でアクセスするネットワークが形成されています。

 その圏央道からの外房アクセス道路のうち、高規格な道路として建設が進むのが国道409号「長生グリーンライン」です。圏央道の茂原長南IC付近から、茂原市南部まで約5kmが2024年3月までに開通しており、自動車専用道のような作りとなっています。現在はその先の一宮町内まで、計12.2kmが事業中です。

 この長生グリーンラインから、外房の海岸に沿って館山市内まで高規格道路を延伸させる構想があります。「茂原・一宮・大原道路(長生グリーンライン区間含む)」「鴨川・大原道路」「館山・鴨川道路」という3つの路線に分かれており、総延長は約100kmとなります。

 県が今回、早期具体化を要望したのは、これらの路線です。「能登半島地震の教訓を踏まえ」と特に強調した背景には、同地震によって「半島」のリスクが浮彫りになったことが挙げられます。

 能登半島地震で、多くの集落が道路の土砂崩れなどにより孤立したことを受け、千葉県は同じような地形の房総半島で同様のリスクを抱える箇所を調査した結果、該当集落は500に上ったといいます。

 外房海岸沿いの国道128号は、並行する代替路がないことから、地域が孤立する恐れがあると、外房の関係自治体は地震以前から指摘していました。

 また、調査では特に、半島南部の安房地域で孤立する恐れのある集落が多いことがわかり、富津館山道路の4車線化、それに続く国道127号の4車線化なども要望しています。

 JR線と同様の「房総半島ぐるり1周高速」が実現するのか――能登半島地震を契機に動きが加速するかもしれません。

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