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「一級河川」ってエライの? 川の看板でなぜか書いてある「一級」「二級」の意外な“違い”

乗りものニュース / 2024年6月30日 14時12分

一級河川「利根川」を示す標識(画像:Photock)。

よくクルマで橋を渡っていると、「一級河川」または「二級河川」という表記と共に河川名が書かれた看板を目にします。この等級は一体なにを意味するのでしょうか。

「一級河川」「二級河川」何が違う

 よくクルマで橋を渡っていると、「一級河川」または「二級河川」という表記と共に河川名が書かれた看板を目にします。この「一級」「二級」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。

 普通に「一級」「二級」と聞くと、川の水質の良し悪しをランク付けしているようなイメージを持ちますが、実は違います。これは「災害レベル」の度合です。

 国土交通省によると、洪水や高潮といった災害が発生した場合に想定される人命、財産などの被害が大きく、国土の保全または国民の経済上の観点から「特に重要な水系で政令で指定されたものを『一級水系』と呼んでいます」とのこと。その一級水系に関わる河川のうち国土交通大臣が指定した河川を「一級河川」と呼ぶそうです。

 この一級河川の指定を受けた河川は、産業を発展させるうえで特に重要なかかわりをもっている位置づけで国が管理しています。関東だと、神奈川県以外を全て流れる利根川水系、都内や埼玉を流れる荒川水系の河川などは一級河川が多いです。

 二級河川は、一級水系以外の水系で公共の利害に重要な関係がある「二級水系」のうち、都道府県知事が指定した河川を指します。こちらは各都道府県の管理となります。

 水系で一級河川か二級河川かの指定を行うため、同じ水系内に一級河川と二級河川が併存することはありません。そのため、国交省によると埼玉県や滋賀県などには二級河川がないのだそうです。また、基本的に一級河川の方が規模が大きく「洪水等による災害が発生した場合の被害が大きいといえる」とのことです。

 なお、一級河川は1万3994河川が指定されているのに対し二級河川は7090河川で、実は二級河川より一級河川の方が河川の数が多くなっています。また、ほかにも市町村長が指定した河川である「準用河川」、一級、二級、準用以外の河川である「普通河川」も存在します。

 ちなみに、かつて国道も重要都市を通るか通らないかで一級と二級がありましたが、こちらは1965(昭和40)年4月1日の道路法改正により一般国道に統合されて今に至っています。

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