初代門司駅遺構「取り壊し待って!」保存求めて国際機関が緊急声明「文化遺産保護政策に反す」とも
乗りものニュース / 2024年6月28日 14時42分
現状では写真などで記録する方針。
北九州市の起源を知る貴重な資料!?
ユネスコの諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)は2024年6月26日、北九州市の初代門司駅の関連遺構について、保存などを求める緊急声明文をテレサ・パトリシオ会長の名前で同市に提出しました。
北九州市は、門司港駅周辺の初代門司駅跡地に複合公共施設を建設し、門司区役所、門司図書館、門司市民会館などを集約する方針を固めていました。
しかし、2023年9月の門司港駅横の遺跡発掘調査で、九州鉄道の原点である初代門司港駅駅舎の外構石垣や、赤レンガ積み遺構、基礎石垣などが見かり専門家から「国史跡級」「世界遺産級」などと現地保存求める声が出ていました。
これらの意見を受け市議会は6月14日、施設整備費や発掘調査費を含む一般会計補正予算案を可決。初代門司駅の関連遺構を写真撮影や図面化などで記録保存して取り壊し、公共施設を建設する計画を進めており、6月25日には市の学芸員の立ち会いのもと、予定地の周辺で給排水管の敷設工事を再開しています。
しかしこの件に関しイコモス傘下の日本イコモスは、初代門司駅舎跡は19世紀末に北九州市が、港湾と鉄道敷設という大規模な開発により、アジアの重要な都市のひとつとなったことを知ることができる重要な史跡だとし、「最近発見された1891年に建設された初代門司駅関連遺構は、多くの学者たちによって、この都市の起源を物語るものとして評価されております」と文化財としての価値の高さを強調。さらに、「このような国内的にも国際的にも重要な遺構を破壊することは、たとえ発掘記録の後であっても、日本の文化遺産保護政策に反するものであるとイコモスは認識しています」と指摘し、計画の変更を訴えています。
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