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新東名の開通遅れの原因「最難関トンネル」どこまで進んだ? 「見るからにヤバイ山」 準備中の巻き返し策とは?

乗りものニュース / 2024年6月30日 8時12分

建設中の高松トンネル。2023年8月(乗りものニュース編集部撮影)。

崩れる水出る荒ぶる地質!

神奈川の最難関、対抗策を準備中 かなり壮大

 神奈川・静岡県境付近で新東名高速の未開通区間(新秦野~新御殿場)の建設が進んでいます。2027年度の開通が予定されていますが、当初の予定から大幅に遅れている原因とされ、関係者が「最難関の工事」と口を揃えるトンネルが存在します。2024年現在、どこまで進んだのでしょうか。

 最難関とされるのは、新秦野ICと山北スマートICのあいだに位置する「高松トンネル」(約2.9km)の工事です。中津川の西岸にそびえる急峻な山を貫きますが、極めてもろい地質と悪戦苦闘しています。

 ここは伊豆半島と丹沢の地質の境目で、断層帯があり、「地質がぐちゃぐちゃ」なのだそう。川の対岸から見る山の表面が波打ってボコボコしているところからも、土圧の高さが分かるといいます。昭和の東名高速の建設時は極力避けた地形だそうです。

 秦野側から掘り進めているトンネルは、切羽(掘削面)の崩落や湧水が相次ぎ発生。土圧を支えるためコンクリートの吹き付けやトンネル下部の鋼材(インバート)挿入など、数多くの脆弱な地質対策を行いながら施工しているといいます。慎重にボーリング調査を行いながら、先々の地質把握や湧水量の調節をしながら掘削を進めているそうです。

 2023年8月の時点で、全長2.9kmのうち掘り進めたのは半分ほどと話していましたが、2024年3月下旬時点では約1640m(上り線)だそう。そこで、着実な進捗を図るために、トンネルの反対側(西側)からの掘削に着手すべく、現在は準備工事を行っているそうです。

 その一方、2024年2月には山北町内の湯触トンネル(約2.1km)上り線が、4月には下り線が貫通。3月には新秦野IC周辺の工事も完了したといいます。

 静岡県側はほぼ完成間近といってよく、2024年5月からは、完成形に作り込んだ上り線の一部区間を使い、道路側の情報で自動運転車の走行を支援する「路車協調実験」を始めています。

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