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胴体に「3対の翼」が!…なぜ? 「革新旅客機」がクセ強翼構成になったワケ 実現の可能性は? 英で研究

乗りものニュース / 2024年7月7日 8時42分

ATI「FlyZero」のナローボディタイプ(画像:ATI)。

ソ連版「コンコルド」とかにも付いていましたね。

次世代燃料システムを搭載したゆえ?

 イギリスのATI(Aerospace Technology Institute、航空宇宙技術研究所)では、旅客機コンセプト案「FlyZero」の研究を進めていました。そのなかには、現代の旅客機とは異なる、ユニークなデザインのものも存在します。そのうちのひとつが、主翼、水平尾翼に加え、先翼(カナード)を備えた3対の翼を持つ構成の機体でです。どのようなものなのでしょうか。

 この機体はエアバスのベストセラー旅客機「A320」を参考機としています。全長は44.8m、全幅は39.3m。客席は最大横2-3-2列を配する180席仕様の機体で、最大2400海里(約4445km)の航続距離持ちます。

 この機体は二酸化炭素を排出しない「ゼロエミッション」のコンセプトに基づいて研究が進められたもので、化石燃料に変わる次世代の動力源として注目を集める「水素燃料」を用いてフライトします。そのため、胴体後部は水素燃料タンクとなっており、エンジンも胴体最後部に設置されています。ATIはこの構造の採用によって機内の騒音低減、システムの省スペース化などを実現できるという趣旨の説明をしています。

 先翼は燃料タンク、エンジンを胴体後部に集約するによって、重心バランスに問題が発生するために取り付けるとのこと。たとえば、先翼の設置によって、機首引きおこし時の縦方向の機体制御力が向上するとしています。

 このほかATIでは、ATR社のターボプロップ旅客機「ATR72-600」を参考機とし、プロペラを6基搭載した水素航空機「リージョナル」、ボーイング社のジェット旅客機「767-200ER」を参考機とする「ミッドサイズ」の3種類を「FlyZero」プロジェクトとして研究を進めていました。

 なお、先翼を備えた「ナローボディ」については、「商業リスクのレベルが高いため、最初に実現する低い」とし、先翼の搭載も「一見すると実現可能ではあるが、さらなる研究・検証を要する」と結論付けています。

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