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なぜ新幹線に「600系」存在しない? 500系と700系のあいだの「なるはずだった車両」とは 

乗りものニュース / 2024年8月11日 8時42分

500系新幹線(画像:写真AC)。

新幹線の車両は0系から始まり、以降は100刻みで形式の数字が振られてきました。ただ、600系だけが存在しません。500系と700系の間には「そうなるはずだった」車両がありました。

「100」から「800」までで唯一存在しない「600」

 新幹線初の最高速度300km/hによる営業運転を行った500系、「ドクターイエロー」や「ひかりレールスター」のベースになった700系、そのどちらもが、あと数年のうちに本格的な引退が始まる見込みです。 ところで、500系と700系のあいだ、「600系」は存在しなかったのでしょうか。

 歴代の新幹線車両は0系から始まり、以降は100系、200系、300系と、100刻みで形式の数字が振られてきました。こうした100刻みの形式名をもつ新幹線は次の通り。

・100系:東海道・山陽新幹線、1985(昭和60)年から2012(平成24)年まで
・200系:東北・上越新幹線、1982(昭和57)年から2013(平成25)年まで
・300系:東海道・山陽新幹線、1992(平成4)年から2012(平成24)年まで
・400系:東北・山形新幹線、1992(平成4)年から2010(平成22)年まで
・500系:東海道・山陽新幹線、1995(平成7)年から
・700系:東海道・山陽新幹線、1999(平成11)年から
・800系:九州新幹線、2004(平成16)年から

 ちなみに900番台は、高速試験車など事業用車両に割り当てられています。700系をベースにした現行「ドクターイエロー」も923形です。3桁台の形式名では唯一、「600系」だけが欠番となっているのです。

「国鉄分割民営化」が背景に

 実は、当初600系と数字が振られる予定だった車両が存在します。東北・上越新幹線で1994(平成6)年から2012(平成24)まで使用された、オール2階建て車両の「Max」ことE1系です。

 国鉄時代からの付番方法を踏襲し、計画当時は3桁の数字で表記されていましたが、1987(昭和62)年の国鉄分割民営化を経てJR各社が誕生すると、将来的に番号が不足することなどが考慮され、JR東日本は独自に形式名を付ける方針に変更。「東」を意味する「East」の頭文字「E」を頭に付けることとしました。

 このため、仮称「600系」だった車両は新たな形式名の1番目としてE1系に。以後、JR東日本の新幹線は長野(北陸)新幹線向けから始まったE2系、山形新幹線のE3系、E1系の後継E4系というように、「E〇系」という形式が付けられていきました。現在は山形新幹線用のE8系まで登場しています。
 
 なお、3桁の数字で表記される新幹線車両は現在、500系が「最古参」となっています。山陽新幹線の「こだま」で活躍する500系は今後、2027年度に運行を終了する予定。JR西日本は、山陽新幹線にN700Sを追加投入し、既存のN700Aを16両から8両に短縮。玉突きで500系を置き換えるとしています。

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