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ロシア・ウクライナ戦争で脚光の「無人機」驚愕の全貌! まさかの「超やっつけ設計」…なぜ?

乗りものニュース / 2024年8月24日 6時12分

ファンボロー航空ショーで置かれた英国のメーカーが製作した無人機(島田 駿撮影)。

ロシアとウクライナの戦争で一気にメジャーな戦法となったのが、「無人機」の多用です。その無人機、一体どのようなものなのでしょうか。実物を見ると、予想を覆す設計などが採用されていました。

「市販のアルミパイプで機体作りました」

 2022年2月から続くロシアのウクライナ侵攻では、これまでの戦争になかった交戦方法が目立ちます。両軍で多くの無人機が使われているということです。こうした機体は実際にどのような姿をして、どのようなつくりなのでしょうか。ウクライナを支援する英国のメーカーがつくった無人機をじかに見る機会がありました。

 無人機は操縦士を乗せずに、垂直離着陸できたり長時間の飛行が可能だったりするため、デザインも未来的なものがあります。その一方、短期間に大量生産し前線へ送ることも重要視され、特にこういった用途の機体は、オーソドックスでシンプルな姿をしています。

 今回筆者が実見したのは、英国の無人機開発メーカー、ウィンドレーサーズが2019年に初飛行させたプロペラ式の双発双胴の無人機です。この機は「先進的」とは真逆のオーソドックスな姿をしています。

 全長は6m、横幅は10mでオートバイ用の46馬力2ストローク・エンジンを駆動力にして、135km/hのスピードで自律飛行し約1000kmを飛ぶことができます。エンジンの後ろにつく2本の胴体は市販のアルミパイプを使用していました。

 主翼中央部の後ろに設けた約100kgの積載力をもつ荷物室は、アルミの薄板の内側に、これも薄いプラスチックの板を張ったのみです。触るとぺこぺことアルミ板は簡単に浮き沈みします。

 交戦に不可欠な機材も関わらず、思わず「DIYで飛行機作ったの?」と言いたくなるような“やっつけ仕事”に見えるルックスなのです。ただこの設計は意図的なものということができるでしょう。

なぜここまで「ありあわせで作った感」満載なのか?

 この無人機は簡単な構造と、日常で入手できる材料で構成されるのが特徴です。そのため1か月に2機生産できるそうです。

 発着に必要な滑走路の長さは150mから200mで、芝生や未舗装路、氷上でも運用できます。機体が展示された7月の英国ファンボロー航空ショーでは、ウィンドレーサーズ関係者が、支援のためウクライナへ送られていると話していました。

 関係者の言葉を基に、海外の報道を見てみると、この無人機は2023年からウクライナ軍が、戦場での情報収集や敵の監視、偵察に用いているほか、補給物資の輸送支援用途も明らかになっています。

 偵察用の機材をどこに付け、簡素なつくりの貨物室にどのような補給物質が積まれるのかまでは明らかでありませんが、公称の耐久性は12時間以上とされていることから、シンプルなつくりも合わせて危険度の高い地域へ使い捨て的に投入されている、と想像できます。
 
 無人機は近年、瞬く間にその役割を広げましたが、日用品を用いて短期間に開発・製造できるシンプルさは、実際に機体を見れば分かります。それだけに、戦場でまだまだ広がっていくでしょう。

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