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「3層構造の空港」だと…? かつて存在の「首都圏にもう一個空港作ろう」計画たち、驚愕の全貌とは

乗りものニュース / 2024年8月26日 8時12分

羽田空港(乗りものニュース編集部撮影)。

かつて羽田・成田両空港の発着回数の強化が求められるなか、かつて東京近郊に「首都圏第3空港」を作るという案が存在しました。どのようなものだったのでしょうか。

滑走路「日本一よりもっと長く」が当たり前?

 日本の「首都圏空港」である羽田空港、成田空港は長年にわたり発着回数の強化が求められる一方で、その強化に不可欠な空港の大規模拡張が難しいということも長年の課題でした。そのようななか東京近郊に「首都圏第3空港」を作るという案が検討されたことがあります。どういったものだったのでしょうか。

 首都圏第3空港案は10以上にのぼり、その内容が国土交通省により公開されています。そして、これらの案のなかには、もし実現すれば国内では規格外の規模を持つ超巨大空港になるであろうものや、ユニークな構造を採用したものも存在しました。

 九十九里沖空港誘致懇話会がかつて提案していた首都圏第3空港案は、千葉県・九十九里沖10~15km海上につくるというもの。日本でもっとも長い滑走路である成田空港A滑走路・関西空港B滑走路(ともに4000m)を上回る、5000mの滑走路を3本作るという超大型の空港案でした。

 一方、羽田空港のある東京湾内に首都圏第3空港を作る案も公開されました。東京湾水系空間研究会は川崎市東扇島地区に4000m滑走路を2本、3500m滑走路を2本備えた空港案を提案。ワイ・ワット・グループも東京湾水系空間研究会案にほど近い、東京湾の内川崎・横浜沖に5500m滑走路を3本備えた空港案を提案しています。このほか、マリンフロート推進機構提案の「海ほたる空港」をはじめとする木更津沖に空港を設置する案も存在しました。

異色のコンセプト「空港を3階建てに」

 また、空港のレイアウト自体を斬新なものにする案もありました。多摩空港研究会が提案したのは、西多摩地区に「最上階が着陸帯の3層構造体」の空港をつくるというもの。1階に空港ビル、2階に駐機場、最上階に滑走路を設ける、というレイアウトです。

 しかしこういった空港案は2001年に公開されたものの、実現には至りませんでした。当時は、羽田空港はほぼ国内線専用空港で滑走路は3本(現在は4本)、成田空港は2本目の滑走路が完成する直前だった時期でした。

 最終的に調査検討会では「当面の解決策として、羽田再拡張が、技術的な困難性や、航路・港湾への影響の課題があるものの、羽田の既存ストックを最大限活用するという意味でも、アクセス等の利用者利便、費用・工期等においても、最も優れている」の結論が下され、羽田空港に新滑走路を建設する方向で進められ、こちらは2010年に完成。それにともなって羽田空港では国際線の受け入れも開始されています。

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