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「あ、拡幅してる!」 細道だらけ“車で迷い込むとヤバイ”東京の住宅街に広い道 どこまでつながる? 今はまだ中途半端

乗りものニュース / 2024年9月7日 9時42分

拡幅中の大和町中央通り(乗りものニュース編集部撮影)。

東京杉並区・中野区にまたがる住宅街エリアは、幹線道路を除けばどこも細道だらけ。そうしたエリアに、まとまった拡幅用地が確保された一筋の道があります。いまは中途半端ですが、どこへつながるのでしょうか。

早稲田通りから延びる「拡幅されつつある道」

 JR中央線の高円寺駅から北へ、ねじめ正一の小説でも有名な「純情商店街」などの商店街を抜けると早稲田通りに出ます。そこで道路の向こうを見ると、「お、拡幅してる」――。

 横断歩道の幅こそ5mほどですが、早稲田通りの向こうの「大和町中央道り」は、横に用地が確保され、北へ大きな空間が続いていることが分かります。

 早稲田通りから北は杉並区高円寺北から中野区大和町になりますが、高円寺も大和町も、極めて道が狭い迷路のような住宅街です。迷い込んだクルマが動けなくなるような姿も、日常的に目にしますが、そんなエリアを貫く幅16mの“そこそこ広い道”になる見込みです。

 ただ、拡幅用地は早稲田通りから700mほど、妙正寺川で終わります。それより北は、歩道もない幅5mの道路で、しかも双方向通行。「妙正寺川以南も、もともとこんなに狭かったのか」と思わずにはいられません。

拡幅区間をさらに延伸

 この拡幅される道は「補助227号線」といい、東京都の「特定整備路線」として整備が進められています。これは、木造住宅の密集地域、いわゆる「木密地域」の延焼防止や消火活動の円滑化を目的としたものです。

 こうした特定整備路線の対象地域は、関東大震災後の比較的早い時期に都市化が進んだ、山手線の西側の都心に近いエリアなどに点在しています。

 妙正寺川で中途半端に終わる感も否めない補助227号線ですが、2024年現在、妙正寺川からさらに北へ、新青梅街道まで拡幅区間を延長すべく、地元で検討が進んでいます。

西武新宿線の駅のアクセス道路に

 補助227号線の延伸は、西武新宿線(野方-井荻)の高架化とも対応しています。近くに位置する「都立家政」駅の高架化に合わせ、補助227号線から線路沿いにアクセス道路と、駅にクルマの乗降スぺースなどが設けられる計画です。

 都立家政駅は西武新宿線で最も駅前が狭隘な駅のひとつで、ホーム端まで住居が建て込んでいる状況。駅の出入口が面する西側の都立家政商店街もかなり細い道です。その正面口とは反対側にクルマのアクセス路が設けられます。

 さて、補助227号線は新青梅街道まで延伸すれば、その先、練馬区の目白通りまで1本道が形成されます。では、南側は早稲田通りまでかというと、そうではありません。

本来の計画は「高円寺駅“貫通”」

 本来、補助227号線は青梅街道から早稲田通り、新青梅街道を越え目白通りまでつながる計画です。そうしたなかで、強い反対運動が起こっているのが、冒頭に歩いた高円寺駅北口から早稲田通りまでの区間です。

 青梅街道から高円寺駅南口までは、高南通りという広い道路が開通しているほか、北口にもバスロータリーができています。逆にいうと、高円寺駅周辺で整備が進んだのは、ここまでだったのです。

 補助227号線は純情商店街を始めとした商店街にかかっていることもあり、北口ロータリー以北の整備には至っていません。北口から早稲田通りのあいだは、大和町よりも道が狭く、商店も人も密集したエリアですが、クルマが通る広い道はそぐわないという声があるようです。

 より広い視点で山手線の西側エリアを見ると、“狭い駅前”だらけだった京王線や西武新宿線沿線の各駅も、高架化・地下化の進展や計画によりその姿を変えつつあります。高円寺駅北口のように、クルマが容易に入れない“歩行者と自転車の楽園”的なエリアは、東京では希少になってきていると言えるかもしれません。

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