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小さな「イオン直結駅」が大都市の新たな玄関口に!? 北陸新幹線「京都新駅」候補として注目 どんな場所なのか

乗りものニュース / 2024年10月1日 8時42分

近畿エリアで活躍する225系電車(画像:JR西日本)。

未着工となっている北陸新幹線の京都駅は、現京都駅ではなく、在来線の桂川駅付近に新駅を設ける案もあります。どのような場所なのでしょうか。

「新京都駅」になるかもしれないJR桂川駅

 2024年8月、未着工となっている北陸新幹線(敦賀~新大阪間)の詳細ルートと駅位置の案が明らかになりました。京都駅の位置に関しては「東西案」「南北案」「桂川案」の3案が示されています。中でも「桂川案」は、現京都駅ではなく、在来線(JR京都線)の桂川駅付近を想定しており、注目を集めています。「新京都駅」になるかもしれない桂川駅周辺はどのような場所なのでしょうか。

 桂川駅は、京都駅から大阪寄りに約5.3km離れており、同駅から2駅(所要時間6分)です。2008年に開業した比較的新しい駅で、朝夕の通勤時間帯は8~9本、日中時間帯は毎時4本が停車。駅の構造は島式ホームの1面2線となっており、新快速は複々線の外側を豪快に通過していきます。
 
 計画時の駅の仮称は「JR桂」でしたが、東側を桂川が流れていることから、桂川駅として開業しました。所在地は京都市南区久世高田町であるため、「久世」が副駅名として設定されています。

 西口には、かつてキリンビール京都工場がありましたが、1999年に操業を停止。約22ヘクタールにおよぶ広大な跡地は区画整理が進み、2014年10月に「イオンモール京都桂川」が開業したほか、大規模なマンションや店舗、洛南高等学校付属小なども相次いで建設されました。現在は、建設ラッシュが一段落した状態です。
 
 近年、武蔵野線の越谷レイクタウン駅(埼玉県越谷市)や京葉線の幕張豊砂駅(千葉市)など、イオンモールに隣接する駅が増えていますが、この桂川駅もイオンモールとはペデストリアンデッキで結ばれており、「イオン直結駅」となっています。

「桂川案」には課題も

 桂川駅西口にはこのほか、駅のホームから見える場所に陸上自衛隊の桂駐屯地があり、後方支援部隊などが駐屯しています。また、西口から京都府道201号沿いに約600m進むと、阪急京都線の洛西口駅があります。イオンモールなど、近年急速に開発されたエリアは、JRと阪急の駅に挟まれる形となっています。
 
 仮に北陸新幹線の京都駅が「桂川案」に決まれば、このエリアは交通結節点としてさらに注目されるのは間違いなく、新快速などの停車も期待されるところです。鉄道・運輸機構は「桂川案」の場合、現京都駅までの乗換時間は約19分(桂川駅乗り換え10分+桂川~京都間9分)になるとしています。
 
 ただ、在来線をアンダーパスする府道などを避けるため、駅を地下の深い位置に建設する必要があるほか、在来線が近接しているために施工難易度も高いという課題も存在します。工期は約26年と見込まれており、実現するとしても、かなり先になります。
 
 2023年4月時点の概算事業費は、「東西案」約3.7兆円、「南北案」約3.9兆円、「桂川案」約3.4兆円。将来の物価上昇を見込んだ場合、「東西案」約5.3兆円、「南北案」約5.2兆円、「桂川案」約4.8兆円になるとの試算結果が示されています。果たして桂川駅は北陸新幹線の「新京都駅」になるのでしょうか。
 

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