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走るトイレ!走る救護室!走る投票所!? 1台のハイエースを5分で“模様替え” その秘密とは?

乗りものニュース / 2024年10月16日 18時12分

正面はただのハイエースっぽく見える「MARU MOBI(マルモビ)」(乗りものニュース編集部撮影)。

「危機管理産業展2024」にて、トヨタ・ハイエースを活用した防災車両が出展。キャンピングカーの知見を活かし、かなりマルチに使える車両を打ちだしています。

災害以外でも使える災害用車両

 2024年10月9日から11日まで東京ビックサイトで行われた「危機管理産業展2024」では、災害時に活用される様々な車両が展示されていましたが、そのなかで異彩を放っていたのが「備えない防災」をコンセプトに開発された「MARU MOBI(マルモビ)」です。

 開発したのはキャンピングカーなどを手掛けるトイファクトリーで、トヨタ「ハイエース」をベースとしています。大きな特徴が、車内に設置したレールとアタッチメントを使い、着脱可能なシートやベッド、パーテーションなどを配置することで、災害時の簡易トイレルームや救護室、平時には移動オフィスやイベント用車両など、様々な用途に活用できる点です。

 機材の配置転換はかなり簡単だと担当者。「エアコン以外全て脱着可能です。大人2人で、5分もあれば車内のレイアウトの変更ができます」と話します。

 車内のバッテリーはリチウムと鉛が選択可能です。最近主流であるリチウムイオン電池にてエアコンをフルパワーで稼働させた場合、連続で7、8時間の運転が可能とのことです。なお、バッテリーは家庭の電源や、車体に設置されたソーラーパネルから充電が可能です。

キャンピングカー?いえいえ

 もともとトイファクトリーはワンボックスカーを利用したキャンピングカーを製造していましたが、2011年の東日本大震災から、災害時に活用できるような車両を考えるようになったそうです。

「欧米などの大規模災害時には、キャンピングカーの所有者が電源などを提供するケースもあります。日本では海外よりキャンピングカー所有者が少ないこともあり、そのような対応は難しいですが、自治体ならば可能だろうと、まずは電源供給用のソーラーパネル搭載車両を製造し、2023年にマルモビを開発しました」

 同社の本社がある岐阜県では既に10以上の自治体が導入しており、来年度も10から15の自治体が導入を検討しているとのことです。実は、10月27日に投開票が行われる衆議院選挙でも役立つようで、担当者は「移動投票所として使用する予定のある自治体もあります」と明かします。

 車体価格は装備品にもよるものの、1000万から1200万円とのこと。ひとつの車両で複数の業務をこなせるためコストパフォーマンスは高く、公用車の買い替え時期に発注されるケースが多いとのことでした。

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