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「コイツは速いけどじゃじゃ馬でね…」は通用しません! 現代戦闘機の“名機の条件”とは?

乗りものニュース / 2024年10月15日 6時12分

航空自衛隊のF-35A戦闘機(画像:航空自衛隊)。

アニメや漫画などで描かれることの多い「ピーキーな高性能機」というのは名機になり得るのでしょうか。航空自衛隊も導入しているF-35「ライトニングII」戦闘機を例に見てみます。

高性能だけど乗り手を選ぶのは兵器としてはダメ!

 アニメや漫画などでは、扱いやすさを捨て極限まで性能を追求した、いわゆる「ピーキーな高性能機」ともいうべき機体と、それを操るエリートパイロットの組み合わせが、格好良さの代名詞のように描かれることがあります。

 高い機動性、強力な火力を備えた戦闘機は、一見すると魅力的に思えます。しかし、その性能を最大限に引き出すためには、熟練パイロットによる高度な操縦技術が要求される場合も間々あるようです。

 例えば、第二次世界大戦中のドイツ戦闘機であるメッサーシュミットBf109は、高性能な傑作機として知られますが、操縦は逆に難しく、視界も悪いため特に離着陸は困難で、熟練のパイロットでなければその性能を完全に引き出すことはできなかったといわれていました。

 こうした例はほかにもあり、第一次世界大戦時もっとも多くの敵機を撃墜したイギリスのソッピース「キャメル」、単葉・降着装置の格納を備えた近代戦闘機の元祖とも言えるソ連のポリカルポフI-16、ヨーロッパ最初のマッハ2級ジェット戦闘機であるスウェーデンのサーブ「ドラケン」などは欠陥機と紙一重であり、高性能さと引き換えに安定性は悪く、操縦はどの機体も難しかったようです。

 一方で、操縦が簡単で、誰でも高いレベルで運用できる戦闘機は、一見すると性能面で妥協しており、ゆえに戦闘能力はそこまで高くないように思われるかもしれませんが、歴史を振り返ってみると、必ずしもそうとは限りません。

 第一次世界大戦で圧倒的な成功を収め、休戦条約において全機引き渡しを求められるまで恐れられたドイツのフォッカーD.VIIは、カタログスペックこそ平凡ですが「ぶ厚い主翼」によって失速しにくく、比較的容易に操縦でき、多くのパイロットから高い評価を得ています。

 また「ドラケン」の悪癖に懲りたスウェーデンは、新型機の「ビゲン」を大人しい機体に仕上げるべく最大限の努力を払っており、結果生まれたカナード翼とデルタ翼の組み合わせによる良好な操縦性はパイロットたちに大好評でした。こうして生まれたユーザーフレンドリーを重視する思想は、現用の「グリペン」にも引き継がれています。

キモになる直感的な操作性

 では、なぜ現代の戦闘機開発においては、単なる性能の追求だけでなく、「扱いやすさ」の考察が重要なのでしょうか。

 その理由の1つは、戦闘機の役割が「戦うこと」にあるからだと考えられます。パイロットは飛ばすという仕事と同時に戦わなければならないのです。特に現代戦闘機は対空だけでなく対地攻撃、偵察、電子戦など、その役割は多岐にわたっており、空中でパイロットの仕事量は確実に増大しています。

 このように多様な任務を遂行するためには、高度な機動性だけでなく、優れた操縦安定性、すなわち「操縦に気を取られない」ことが必須で、直感的に操作できることが求められます。複雑な操作手順や、機体特性の把握に多くの時間を要する戦闘機では、多忙なミッションの中で、パイロットは本来の任務に集中することができません。

 この点において、F-35は1つの答えを示していると言えるでしょう。F-35は、高度なステルス性能や先進的なセンサーシステムを備えながら、同時に、非常に直感的な操作性を実現しています。特に操縦についてはほぼ完全に自動化されており、シミュレーターを用いれば、それまで飛行機を操縦したことがない子どもですら基本的な機動や離着陸は可能なほど、優れた操縦安定性を兼ね備えています。

 F-35は、単に操縦が簡単であるだけでなく、高度な情報処理能力とAI技術を活用することで、パイロットの負担を軽減し、戦術遂行に集中できる環境を提供しています。これらを鑑みると、F-35の事例は戦闘機における「扱いやすさ」の重要性を改めて認識させてくれるといえるでしょう。

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