日本生まれの「変形する無人機」が登場 どこでも飛行場にできちゃう&めっちゃ飛べる“いいとこどり”な性能とは
乗りものニュース / 2024年10月25日 15時12分
「無人機」といえば、ローターをたくさんつけた「マルチコプター型」と、長い主翼を持つ「固定翼型」の2種類に大別されます。しかし、これらの特徴を組み合わせた新たな機体が、日本企業によって生み出されようとしています。
まるで変形ロボな無人機登場
2024年10月16日から19日にかけて、国内有数の規模を誇る航空・宇宙産業の展示会「国際航空宇宙展2024(JA2024)」が東京ビッグサイトにて行われました。国内外の大企業に加えて、日本のスタートアップ企業も数多く参加していましたが、その一つ、愛知県に本社を置く「AirKamuy」のブースで、奇妙な形の無人機を見つけました。
「AirKamuy Σ-1」と呼ばれるこの機体は、一見すると普通の固定翼型無人機のように見えます。しかし、主翼には折り畳み機構が備わっているほか、マルチコプターのような上昇・下降用のローターも取り付けられています。
じつは、このΣ-1はマルチコプター型と固定翼型の「良いとこ取り」をした機体なのです。
まず、離陸時には主翼を折り畳んだ状態でローターにより上昇し、一定の高度に達した段階で主翼を展開します。以降は機体後部のプロペラにより巡航し、着陸時には再び主翼を折り畳んで下降するという仕組みです。
こうすることで、駐車場や艦艇の甲板といった狭い場所からも離着陸が可能となるほか、マルチコプター型の課題とされる飛行効率や航続距離といった問題を、固定翼型の特性を生かすことで解決できるそうです。
現在、AirKamuyではΣ-1について、モーター駆動で飛行するフル電動モデルと、エンジンを組み合わせたハイブリッドモデルを計画中とのこと。5kgの積載物を搭載した状態で、フル電動モデルであれば1.5時間、ハイブリットモデルであれば6時間の航続時間を実現することを目指しているといいます。
また、同社の担当者によると、Σ-1は防衛用途での活用を視野に入れた機体開発を進めており、偵察や監視活動などを行うための光学・赤外線センサーや、潜水艦を探知するための磁気探知センサーなどの搭載も視野に入れているとのことです。
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