「使われていないホーム」か何か? 地下鉄の渋谷駅に“ナゾ”空間 実は究極のエコだった!?
乗りものニュース / 2024年11月13日 7時12分
東急東横線の渋谷駅3番ホーム向かいには、柱が並ぶ謎の空間が広がっています。乗り場がもう一つ作れそうな空間、何の目的があるのでしょうか。
柱の奥に広がる「謎のスペース」
東急東横線と東京メトロ副都心線が発着する渋谷駅地下ホーム。横浜方面の列車が発車する3番線の先端付近に、不思議な光景が見られます。
ここは駅のなかでも東の端。ですが、ホームから線路を挟んで反対側に、コンクリートの壁ではなく、奥へ薄暗い空間が広がっているのです。のりば1本分はありそうな奥行きですが、ホームが設置されているわけではありません。これは一体何の空間なのでしょうか。
この空間、地下5階のホームから天井を突き抜け、地下3階のコンコースにまで達し、そのまま吹き抜けとして地上へつながっています。
結論から言うと、これは巨大な「自然換気」の装置です。地下5階という深い位置にホームがあるなか、電車や照明の排熱、人の熱気などを、なるべく空調に頼らず対処できる機構となっているのです。
全体設計は建築家の安藤忠雄氏。地下駅構内の中心部にタマゴ形の大きな吹き抜けを設け、コンコースから行き交う電車が覗き込めるようになっており、「使う人の心の中に残る駅」(安藤氏)となるデザインにしたといいます。この吹き抜けを含むタマゴ形の構造は宇宙船ならぬ「地宙船」と名付けられています。
さて、このタマゴ形の吹き抜けも、先述の自然換気の”ダクト”の役割を果たしています。暖かい空気が上昇する性質を利用し、コンコース中央のこの吹き抜けが「排気」を担っています。その逆の「吸気」を担うのが、3番線ホーム脇の「謎の空間」だったのです。3番線ホームに立つと、この空間からこちらへ空気が流れてくるのをかすかに感じることができます。
東急によると、この自然換気にくわえ、冷水を流すことによる"放射冷房"も行うことで、CO2(二酸化炭素)排出量を年間1000トン削減できるとしています。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「日本一短い地下鉄」なぜ誕生? “ほぼ名鉄”でも市営地下鉄な1駅路線ができたワケ 幻の延伸計画も
乗りものニュース / 2024年11月17日 7時12分
-
京浜東北線を運休「大井町駅工事」は何が目的か 大規模再開発の「玄関口」整備へホームを拡幅
東洋経済オンライン / 2024年11月16日 6時30分
-
通勤形も動態保存の時代に 東急8500系電車
47NEWS / 2024年11月15日 11時0分
-
会社員の夫が「通勤ラッシュがすごいから、有料座席サービスを毎日使いたい」と言っています。乗車時間は1時間程度で新幹線や特急ほど長くないのでぜいたくだと思うのですが、コスパやタイパは良いのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月10日 4時30分
-
Novel Core、アリーナ単独公演ゲスト第2弾にBE:FIRSTのSHUNTO、RYOKI出演決定
Rolling Stone Japan / 2024年11月2日 21時3分
ランキング
-
1クシュタールの会長「セブン&アイとの統合で小売業のチャンピオンに」…敵対的買収は「考えていない」
読売新聞 / 2024年11月22日 9時5分
-
2クリスマスケーキに異変…『卵』の価格高騰止まらず 夏の猛暑の影響で今後は鳥インフルエンザによる卵不足の恐れも
東海テレビ / 2024年11月21日 21時22分
-
3ジャパネット2代目に聞く「地方企業の生きる道」 通販に次ぐ柱としてスポーツ・地域創生に注力
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時0分
-
4一番人気の「かつ重」は300円未満! スーパー・トライアルが物価高時代に「安さ」で勝負できるワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月22日 6時10分
-
5KADOKAWA「サイバー攻撃」が示した経営リスク セキュリティの難題に日本企業はどう向き合うか
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 7時20分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください