欧州大手航空機メーカー「新型機開発やめます」なぜ? 「どこでも飛べちゃう」高スペック機…日本でも導入濃厚も
乗りものニュース / 2024年11月14日 17時12分
初飛行は2022年に成功していましたが…。
「滑走路短くてもOK」の強みが…
ヨーロッパの航空機メーカー、ATRは、開発を進めていた新型ターボプロップ旅客機「ATR42-600S」の開発を中止すると発表しました。この機体はどのようなものだったのでしょうか。
ATR42-600Sは、JAL(日本航空)グループのJAC(日本エアコミューター)やHAC(北海道エアシステム)などでも導入されている「ATR42-600」の派生型です。型番末尾の「S」は文字は「STOL」の頭文字をとったもので、短距離離着陸に対応したサブタイプです。
ATR社は同機のスペックについて、ATR42-600より約250m短い800mの滑走路でも離着陸が可能であるほか、横幅14mの狭い滑走路や、5.5度(通常は3度)の急角度着陸進入、高い標高(最大3350m)や摂氏マイナス45度から55度の気温の空港への離着陸にも対応しているとしていました。テスト機は2022年に初飛行に成功。その際には、2023年に各種証明を取得する段階へ移行予定とされていました。
同社は今回の開発中止について「市場調査とサプライチェーンの緊張が長引く状況を踏まえ、ATRは現在の製品の競争力をさらに高めることに注力する」とし、「当初の予測と比較して、この機種の対象市場が縮小していることがわかった。たとえば東南アジアでは、主に滑走路の延長や近隣の代替空港の建設により、STOL対応機を必要とする対象空港の数が大幅に減少しており、この傾向は他の主要な対象市場でも同様だ」としています。
なお、国内では新潟空港拠点のリージョナル(地域間輸送)LCC(低コスト航空会社)、トキエアがATR42-600S導入に関する取引意向書を締結。将来的にこのモデルを導入すると見られていました。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
トキエア導入予定機種が開発中止に 長谷川社長「短期的な計画に変更はない」
BSN新潟放送 / 2024年11月15日 18時51分
-
中国COMAC、小型機「ARJ21」に「C909」の名称を追加
Record China / 2024年11月13日 17時20分
-
まだ間に合う! 国産初の双発ジェット機「C-1」飛ぶ姿見るには 完全退役は目前
乗りものニュース / 2024年11月2日 12時32分
-
「日本発の新ジャンル航空機」実現なるか!? 社長「みんなが買える」新型機の全容とは?
乗りものニュース / 2024年11月1日 16時12分
-
8発プロペラ! 超型破り設計の「未来のリージョナル旅客機」実現一歩前進へ 「製造工場をフロリダに」
乗りものニュース / 2024年10月31日 7時12分
ランキング
-
1「築浅のマイホームの床が突然抜け落ちた」間違った断熱で壁内と床下をボロボロに腐らせた驚きの正体
プレジデントオンライン / 2024年11月22日 17時15分
-
2三菱UFJ銀行の貸金庫から十数億円抜き取り、管理職だった行員を懲戒解雇…60人分の資産から
読売新聞 / 2024年11月22日 17時55分
-
3相鉄かしわ台駅、地元民は知っている「2つの顔」 東口はホームから300m以上ある通路の先に駅舎
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 6時30分
-
4物価高に対応、能登復興支援=39兆円規模、「103万円」見直しも―石破首相「高付加価値を創出」・経済対策決定
時事通信 / 2024年11月22日 19時47分
-
5ジャパネット2代目に聞く「地方企業の生きる道」 通販に次ぐ柱としてスポーツ・地域創生に注力
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください