伝説の「超低空で急旋回→羽田空港に着陸」驚愕の着陸ルートとは? かつては日常、現代では激レア!
乗りものニュース / 2024年11月28日 7時42分
日本で最も多い発着数を持つ羽田空港は、2024年現在、A、,B、C、そして2010年に供用開始されたDと4本の滑走路があります。そんな同空港ですが、D滑走路がオープンする前、低空で急旋回するアクロバティックな着陸進入が日常的に行われていました。どういったものだったのでしょうか。
現代でも「近いのはある…?」
日本で最も多い発着数を持つ羽田空港は、2024年現在、A、,B、C、そして2010年に供用開始されたDと4本の滑走路があります。そんな同空港ですが、D滑走路がオープンする前、低空で急旋回するアクロバティックな着陸進入が日常的に行われていました。どういったものだったのでしょうか。
「羽田カーブ」とも呼ばれていたこの着陸進入は、羽田空港で南風が吹いている状況下など、「C滑走路へ北から着陸」するケースで発生していました。
その飛行ルートは飛行機が同空港の南東側より進入し、着陸直前、当時設置されていたナビゲーションシステム「江東VOR/DME」から、お台場、城南島上空の低高度で大きく旋回し、C滑走路に北から着陸するというルートです。旋回を始める高度はおよそ300mで、旋回角度は180度近くになるときも。なおこの着陸は、パイロットが手動で行うことが多かったそうです。
この「羽田カーブ」は「チャーリーアプローチ」とも呼ばれ、いわば羽田空港の“夏の風物詩”として、航空ファンにはよく知られたものでした。このようなアクロバティックな着陸進入が行われたのは、同空港の北ににある東京都心上を飛行するのを避けながらも、風に向かう形で着陸できるようにするためともいわれています。
しかし「羽田カーブ」はD滑走路の新設に伴い廃止され、南風時に着陸する滑走路は、B滑走路とD滑走路を用いる方法が一般的になります。また、2020年から、南風運用時の一部時間帯では、都心上空を通ってA、そしてC滑走路へと着陸できるようになっており、この飛行ルートでの着陸が行われることはありません。
その一方で、ごくまれに「羽田カーブ」に近い着陸進入が実施されることが、2024年現在でもあります。
それは23時から翌朝6時までの「深夜時間帯」に南寄りの風が吹いており、しかもD滑走路が定期点検で閉鎖となっているケース。ここでは「VOR-A(ブイオーアール・アルファ)アプローチという進入ルートが用いられることがあります。
この現代版「羽田カーブ」ともいえる「VOR-A」では、東京湾上空を西に向かって羽田空港に近づいていき、そこから右へ60度ほど旋回。C滑走路と並行しながら北へ向かって飛び、お台場の南側辺りで、一気に180度旋回し、滑走路16Lに正対して着陸します。最終旋回をするときの高度は1000ft(約305m)を切っており、客室左手の窓からは、C滑走路が目前に迫るなか、大きく機体を傾けて着陸します。
【映像】すげえ…。これが「現代版羽田カーブ」機窓からの景色です
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