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外環道「東名―湾岸」ルートの決着つかず “東京案”と“川崎案”どっち? 今後は「協議会に偉い人もう一人」

乗りものニュース / 2024年12月3日 8時12分

建設が進む外環道「大泉JCT北行本線トンネル」。しかし東名以南はルートが決まっていない(画像:関東地方整備局)。

決着はいつ?

約2年ぶりの開催で“決着つかず”

 国土交通省 関東地方整備局は2024年11月29日、第7回目となる「東京外かく環状道路(東名高速~湾岸道路間)計画検討協議会」を開催。今後の方針について話し合いました。

 工事が進められている外環道の「関越―東名」区間より南、東名から湾岸道路までの区間はルートが決まっていません。この具体化に向けた協議会は2016年に設立し、今回は約2年ぶり7回目の開催となりました。

 この話し合いではかねて、ルートについて「東京都側」を通すか「川崎市側」を通すかの2択となっており、双方の時短効果の違いなどもシミュレーションされています。

 川崎側ルートは大泉JCT(関越道)から東京港、川崎港、横浜港へのアクセスに際し、それぞれ5分増しとされていますが、川崎側には首都高K6川崎線を東名まで延ばす「川崎縦貫道」の計画があり、それと外環道の計画を一本化する方が合理的と見られています。

 ただ、今回もそれについて結論は持ち越しに。羽田空港における鉄道アクセスの強化、京浜三港(東京港・川崎港・横浜港)の機能強化といった社会情勢の変化や、今後の進め方を整理するのが主となりました。

 また、道路の導入空間については、「市街化が進んでおり、ビル群や住宅地が高密度に広がっているため、公共空間(河川・道路)の活用が有効」とされました。

 このため、次回の協議会では関東地方整備局の「河川部長」を新たに委員へ加え、公共空間の活用について意見をもらうことを確認しました。

 また、協議会の名称そのものもの、「羽田空港・京浜三港アクセス強化等に資する東京外かく環状道路(湾岸道路~東名高速間)計画検討協議会」という、長い名前に変更するといいます。

 これは、「道路種別や管理主体、県境などにとらわれず、重要拠点を一連のサービスレベルで連結されたシームレスネットワークを構築し、羽田空港・京浜三港とのアクセス強化により、首都圏にとどまらない国力全体の増強に資するとともに、多様な価値を支える多機能空間とすることで、地域課題も含め複合的に課題を解決する未来志向の高規格道路を目指す」ためとされています。

 東京の環八通りをはじめとした周辺道路の渋滞解消といった課題だけでなく、空港と港湾の機能強化に資する道路という性格を明確にすることとなりました。

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