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最近「穴が開いたトンネル」増えましたよね? 運転していて目がチカチカしますし、わざわざ穴を開ける意味あるのでしょうか…。

乗りものニュース / 2025年1月5日 14時12分

半地下トンネル(掘割スリット構造)の外環道 千葉区間(2018年5月、中島洋平撮影)。

地下トンネル方式の道路が増えてきた一方で、トンネル上部が地上に向かって開いていて、光が差し込む「半地下」方式も、最近増えています。なぜわざわざ穴を開けるのでしょうか。

トンネルなのに光が差す、雨に当たる……

 新しい道路は、環境などへの配慮から地下トンネル方式で建設されることが多いですが、一方でその地下トンネル上部に「穴」を開け、トンネル内が等間隔に「スリット」(切れ込み)が入ったように見える、いわゆる「半地下」と呼ばれる構造も、比較的新しい道路で増えています。なぜこのようにトンネルに穴を開けるのでしょうか。

 こうした「半地下トンネル」を国土交通省やNEXCO東日本は、「トンネル」とは呼ばず「掘割スリット構造」と呼称します。こうしたトンネルは、例えば東京では一般道の環八通り(環状8号線)練馬トンネル、名古屋では名古屋高速2号東山線、名二環(名古屋第二環状道路)、大阪では阪神高速2号淀川左岸線など、主に2000年代以降に開通した区間で見られます。

 半地下区間はトンネル内に光が差し込みますが、ドライバーの目には光、影、光、影……というふうに映ります。外環道の場合はスリットの上部に幕上の屋根を設けて直射日光をやわらげ、過度な明暗の違いが生じるのを抑えているのだとか。もちろん雨風もトンネル内に入り込んできます。

 では、このようにするメリットは何でしょうか。この構造を採用している外環道の千葉区間を管理するNEXCO東日本は以前の取材に対し、「換気ができる」点を挙げています。

 通常、地下トンネルは換気のために一定の間隔で外気を取り入れる換気塔を設ける必要があるほか、火災時を想定した避難や消火のための設備も、かなり大がかりになります。半地下であれば、火災時の煙を自然に排出できるほか、密閉空間であるトンネルを通るドライバーの心理的な負担も和らげられるというわけです。

 ちなみに、一般的に長いトンネルは危険物積載車の通行が禁止されていますが、9.6kmにもおよぶ外環道の地下区間は半地下のため通行が可能です。

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