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無料区間約80キロ! 和歌山いくなら「京奈和道」一択? なぜか「有料の大阪経由」を案内されがちなワケ

乗りものニュース / 2024年12月30日 12時12分

暫定2車線の京奈和道。御所南ICにはPAも併設(乗りものニュース編集部撮影)。

奈良―和歌山を結ぶ“無料高速”の京奈和道。和歌山に行く場合、有料の大阪経由もありますが、実際どれほど違うのでしょうか。

和歌山行くならなるべく使いたい?「京奈和道」

 京都・奈良・和歌山を南北に結ぶ計画延長約120kmの高規格道路が「京奈和道」です。奈良市や大和郡山市、橿原市の未開通部は既存の国道24号を通る必要がありますが、全体の約7割が完成しています。

 京都府内は有料ですが、奈良・和歌山県内で現在開通している約80kmは、すべて無料区間です。和歌山には大阪から有料の阪和道ルートが通じていましたが、そこから山を隔てて、奈良から紀の川沿いに和歌山へ至る無料ルートが形成されています。

 京奈和道沿線からならば線形的にも京奈和道一択、と思うかもしれません。しかし、Google mapなどでルート検索すると始点の城陽市からも、奈良市からも、大和郡山市からでも、いったん大阪へ出ての阪和道経由が推奨されがちです。

 たとえば奈良市ー和歌山市間(市役所間)は、京奈和道経由の方が30分以上も余分にかかるという結果が出ることもあります。

 その理由は、京奈和道のほとんどが暫定2車線で、阪和道よりもスピードが制限されること、そして、未開通部で一般道を経由し、そこがかなり渋滞することが挙げられるでしょう。

 他方、橿原市(橿原高田IC)から和歌山市(和歌山JCT)までの京奈和道は全通しています。橿原市-和歌山市間であれば、京奈和道経由の方が大阪経由(南阪奈道路・阪和道)よりも10kmほど短いですが、所要時間はどちらも1時間10分ほどで、そこまで変わらないようです。

もうひとつの「無料高速」と組み合わせると、

 とはいえ、京奈和道が無料なのは大きな魅力です。名古屋方面から和歌山へ向かう場合はさらに、名阪間を結ぶ“無料の大動脈”たる「名阪国道」と組み合わせて使うこともでき、かなり料金を抑えられます。

 実際どれくらい違うのか、名古屋西IC(東名阪道)から和歌山IC(阪和道)までの最速ルートと、名阪国道・京奈和道を使った場合のルートは次の通り(NEXCOの検索サイトで平日19時出発の設定)

●最速ルート
・名古屋西IC-新名神ー名神ー京滋バイパスー第二京阪道路ー近畿道ー阪和道―和歌山IC:223.5km、2時間42分、7180円(ETC普通車)

●名阪国道・京奈和道ルート
・名古屋西IC-東名阪道ー名阪国道ー西名阪道(有料1区間)ー京奈和道(一部、国道24号)ー阪和道(有料1区間)―和歌山IC:210.5km、3時間9分、2350円(ETC普通車)

 京奈和道経由は西名阪道や阪和道でわずかに有料区間を挟むうえ、前述の通り一部で一般道の渋滞区間を通らざるを得ないため時間はかかりますが、距離は短く、料金は4830円も安く抑えられます。

 無料高速というと、三陸道のように延々とトイレもないというイメージを持っている人もいるかもしませんが、京奈和道は御所南PAと、道の駅と一体化しているかつらぎ西PAがあり、グルメも楽しむことができます。急ぐならば阪和道、ゆっくりでもいいならば京奈和道、という使い分けもできそうです。

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