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高速道路に「乗れない/降りられない」注意! 急増する「ETC専用インター」 料金めちゃ高も!?

乗りものニュース / 2024年12月28日 12時12分

ETC専用料金所の例。首都高の霞が関(画像:PIXTA)。

普段あまりクルマに乗らない人も高速道路を利用する機会が増える年末年始。もしそのクルマでETCが使えなかったら、要注意です。「ETC専用」のICが増え、乗ろうとして乗れないばかりか、目的のICで下りられない可能性もあります。

「ETCなくてもいいよね~」が命取りに?

 高速道路の「ETC専用化」が急速に進んでいます。もともとETC専用のスマートICが増えているというのではなく、現金も使えた料金所が「ETC専用化」しているのです。普段あまりクルマに乗らない人も高速道路を利用する機会が増える年末年始は、注意が必要です。

 国は高速道路のETC専用化について、2025年度までに「都市部で概成」、そして2030年度頃までに「地方部を含めて概成」というスケジュールを立てています。2024年12月現在、全国のETC専用化されたICや出入口の数は、次の通り。

・NEXCO東日本:8か所
・NEXCO中日本:31か所
・NEXCO西日本:23か所
・首都高速:35か所
・阪神高速:23か所
・本四高速:2か所
合計122か所

 さらにNEXCO西日本が2025年3月に計32か所を追加でETC専用とすることをすでに発表しています。

 最初に多くの料金所をETC専用とした首都高のエリアでは、もはやETCなしで高速道路に乗るのは“リスク”といって過言ではありません。非ETC車は距離によらず、普通車で1950円の上限料金が徴収されるので、渋滞などのために一度退出し、もう一度入ろうとしたら、また1950円かかります。

 加えて、そもそも現金などが使える入口まで大きく迂回を強いられることもあるので、ETCが使えない場合、どこがETC専用入口で、どこが現金OKか、事前の把握が不可欠です。

 NEXCO東日本管内は、北関東以北の東北、北海道でETC専用料金所がないなど、地方によっては「ETCがなくても何とかなる」のですが、他の地域では確実に増えています。

 だからこそ、レンタカー利用でETCカードを持っていなかったり、ふだん近所しか乗らないETCのないクルマで遠出したりする場合は、注意が必要です。

特にヤバイのは「環状道路」

 ETC専用化を拡げるにあたっては、NEXCO各社がそれぞれ一定の方針をもって進めています。なかでも専用ICが多いのが「環状道路」です。

 首都圏では、外環道で4か所、圏央道で5か所のICがETC専用化されています。これらは街路と交わる途中ICであり、他の高速道路と交わるJCTは専用化されていないので通過利用は可能ですが、外環道の現金利用は往々にして「最大料金適用」となるので割高です(利用区間により異なる)。

 中京圏はもっと劇的で、名二環の南半分の途中ICは全てETC専用化されています。東海環状道は8か所がETC専用です。

 ちょっと注意が必要なのが、この東海環状道を利用するケースです。

 東海環状道は三重県と岐阜県の「西周り区間」(東海北陸道-新名神・伊勢湾道)に未開通部が2か所ありますが、その末端ICや隣のICが全てETC専用になっています。つまり、他の高速道路から東海北陸道の「終点」に向かう区間に入ると、原則的には「下りられない」ということになります。

 かといって、東海環状道のJCTの手前で「この先、現金不可」とは書いておらず、ICの案内標識へ個別に「ETC専用」の看板がついているのみなので、迷い込みやすいポイントでしょう。

 NEXCO中日本によると、うっかり通行券でそうした区間に入った場合は、料金所の「サポート」レーンに入って係員の指示に従ってほしいということです。

※ ※ ※

 地方部では、NEXCO西日本が中国・九州・四国などでもETC専用化を進めていましたが、NEXCO中日本エリアの北陸、中央道沿線などでも増えてきました。来年3月には新名神の高槻JCT-神戸JCTで途中の全ICがETC専用になるなど、「区間まるごと」のケースも増え、高速道路の現金利用はますます難しいものになります。

 国はETC専用化の根拠のひとつとして、今や高速道路利用の9割以上はETCの利用になっていると説明します。とはいえ、車両へのETCの装着は未だに「義務」ではなく「オプション」です。このままいけば、高速道路の利用自体が「オプション」扱いになりそうです。

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