1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

あっ!という間の「シン・ジェット機最短国内路線」驚愕フライトの全容とは? “距離”以外も珍景続出!【イベントレポート】

乗りものニュース / 2025年1月6日 18時12分

「FDA×乗りものニュース”驚短”の特別フライト」の様子(2024年12月31日、乗りものニュース編集部撮影)。

2024年12月31日、静岡に拠点を構える航空会社、FDAと型破りなイベント「FDA×乗りものニュース”驚短”の特別フライト」を実施しました。内容は、直線距離にしてわずか45km(28マイル)しかない区間でチャーター便を運航するというもの。今回は、その様子をレポートしていきます。

実は「ただ驚短距離を飛ばす」だけじゃない

「乗りものニュース」は2024年12月31日、静岡に拠点を構える航空会社、FDA(フジドリームエアラインズ)とコラボし、型破りなイベント「FDA×乗りものニュース”驚短”の特別フライト」を実施しました。内容は、直線距離にしてわずか45km(28マイル)しかない区間でチャーター便を運航するというもの。今回は、その様子をレポートしていきます。

 今回のチャーター便は同じ愛知県内にある「小牧(県営名古屋)発中部行き」で設定されました。2024年現在、ジェット機最短の航空路線は「那覇~久米島線」で約94kmです。国内の航空史上最短のジェット機路線とされる「宮崎~鹿児島線」でさえも、約69kmとされています(編集部調べ)。

 今回フライトする小牧~中部間の45kmという距離は、それらをいずれも下回るため、非公式ながら「ジェット機最短の旅客便イベント」となります。なお、45kmは、東京駅から横須賀程度の距離に匹敵します。

 ちなみに、トラブル時などに極まれに運航され”驚短旅客便”として話題となる「成田~羽田線」は、直線距離約60km。これより短い距離のフライトも存在するものの、これらは事前設定されたものではないため、狙って乗ることはほぼ不可能です。

 また、今回のチャーター便は、そもそも回送運航(フェリー)便と設定されていたものを、旅客便に切り替えて運航。このことで「本来燃油費だけかかってしまっていたフェリー便を活用できる」という、ユニークな取り組みであることも特徴です。

 この便では、チャーターイベント翌日となる2025年元旦に中部空港発着での「初日の出フライト」を控えた、金色の胴体デザインが特徴のエンブラエル175「JA09FJ」を使用。今回はFDAの拠点である小牧空港から「初日の出フライト」会場である中部空港へのフェリー便をチャーターしています。

 チャーター便は時刻表上では、「小牧15時25分発→中部16時00分着」でセットされました。便名は「FDA5615便」。イベント参加者には、オリジナルのフライトタグやネックストラップとともに、普段の旅客便で提供されるお茶やお菓子も事前に配られました。

 これは、フライト時間が短かすぎてシートベルト着用サインが消えることがないため、機内サービスの提供が難しいという理由からです。

「45km」だけじゃない! 短いけど濃い「10分の空旅」

 小牧空港の出発時にアナウンスされた飛行時間は「20分」。両空港ともに滑走路はほぼ南北方向に伸びており、南風であれば、南向きに小牧を離陸し、そのまま南向きに中部へ降りるという最短ルートをフライトできます。

 ただ、この日は北風が吹いているため、その最短ルートから迂回をしなければならなそうでした。

 しかしFDA5615便は、小牧から南向きの離陸を選択。これは安全に支障のない範囲内で、可能な限り短いフライトを体験してもらおうという担当パイロットの方の“粋な計らい”のひとつといえるでしょう。

 この離陸時もパイロットの工夫が光りました。いわゆる「ロケットスタート」が用いられたのです。

 通常の旅客便では、十分な長さをもつ滑走路から離陸する場合、エンジンパワーを途中まであげた状態から滑走を始め、回転数を安定させたのち離陸推力にセットします。対して今回は、最初にエンジンをフルパワーにしてからブレーキを解除し、一気に加速する迫力の離陸方法がとられました。

 ちなみに、2024年現在、定期便でこの「ロケットスタート」が味わえるのは、滑走路が1500mしかない札幌・丘珠空港発着のFDA便を始め、ごく限られたシチュエーションのみです。

 離陸した同便は名古屋市上空を経て、伊勢湾沿岸を低空で飛行、左手に中部空港が見えたと思うと、一気に180度旋回をし、中部空港へと着陸しました。

 担当パイロットの発表によると、フライト時間はわずか「10分」。巡航高度は3500フィート(約1067m)で、通常のジェット機による定期旅客便のわずか10分の1という極めて低い高度でのフライトでした。

 中部空港の到着スポットは107番。ここは同空港を発着するジェット旅客便としてはかなりレアな、ターミナルから離れた「沖止めスポット」で、乗客は駐機場の機体のそばで記念撮影などをしたのち、バスでターミナル本館まで向かっています。

●今回の「FDA5615便」についての飛行記録
・搭乗日:2024/12/31
・便名:FDA5615
・機種:ERJ170-200STD
・機体番号:JA09FJ

・出発空港:NKM/RJNA
・ゲート/スポット:12C
・出発予定時刻:15:25
・出発時刻:15:36
・離陸時刻:15:44
・離陸滑走路:RWY16

・到着空港:NGO/RJGG
・ゲート/スポット:107
・到着予定時刻:16:00
・着陸時刻:15:54
・到着時刻:15:59
・到着滑走路:RWY36

・飛行時間:0:10
・飛行高度:3500ft
・マイル数:28マイル

※ ※ ※

 今回ご参加いただいた皆様、関係者の皆様、ありがとうございました!

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください