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“1円で売られた空母”ついに解体へ 湾岸戦争やイラク戦争に参加した歴戦の艦

乗りものニュース / 2025年1月19日 6時42分

キティホーク級航空母艦「ジョン・F・ケネディ」(画像:アメリカ海軍)。

1月16日、最後の航海に出る。

「ビッグ・ジョン」の愛称でも知られる空母

 アメリカ海軍は2025年1月16日、キティホーク級航空母艦「ジョン・F・ケネディ」が、解体のためテキサス州ブラウンズビルへ向けて最終航海に出発したと発表しました。

 2025年1月現在、ジェラルド・R・フォード級航空母艦で同名の空母が建造中です。初代「ジョン・F・ケネディ」は、通常動力で航行する大型空母であるキティホーク級の4番艦として1968年9月7日に就役し、「ビッグ・ジョン」の愛称でも親しまれました。

「ジョン・F・ケネディ」は1973年に勃発した第四次中東戦争で緊張高まる時期に、地中海に派遣されたほか、1991年の湾岸戦争では、計114回の攻撃を実行。同艦所属の空母航空団は2895回の戦闘出撃を行い、のべの飛行時間は1万1263時間に達しました。

 その後は、2004年から始まったイラク戦争にも参加しましたが、2007年に約36年の任務を終え退役し、フィラデルフィア海軍造船所で予備役艦艇として保管されていました。

 長らく「ジョン・F・ケネディ」は博物館船として寄付も可能な「寄付保留」として保管されていましたが、海軍は2017年その扱いを取り消し、2021年10月6日に姉妹艦の「キティホーク」と同じく1セント(約1円)で解体業者に売却され解体を待つ艦となりました。

 なお、このように空母を破格の値段で売却したのは、艦の建造の際にアスベストが大量に使われており、ここまで下げないと解体業者が出てこないと判断されたためです。

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