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敵知らずの激強戦闘機「F-15E」は現代のドローン戦でも通用するのか? デビューは“昭和”

乗りものニュース / 2025年1月28日 16時12分

F-15E(画像:アメリカ空軍)。

F-15E「ストライクイーグル」は、“最強の戦闘機”のひとつとして知られています。ただ、現代戦はドローンによる攻撃がトレンドになりつつあります。F-15Eはこのような次世代戦に対応できるのでしょうか。

やっぱり「最強」だった?

 制空戦闘機であるF-15「イーグル」をベースに、戦闘爆撃機に仕立て直した改良型がF-15E「ストライクイーグル」です。同機は、いわゆる“最強の戦闘機”のひとつとして航空ファンに知られています。しかし、2025年現在の軍事衝突においては技術も進み、無人機「ドローン」による攻撃がトレンドに。部隊配備が昭和63年、すなわち1988年というF-15Eは、この現代戦に太刀打ちできるのでしょうか。

 結論から言うと、F-15Eの高性能ぶりはいまだ健在です。以下に例を挙げていきます。

 2024年4月、イスラエルはダマスカスのイラン大使館を攻撃し、イランはこれに対する報復処置としてイスラエルを空爆すると表明していました。それに対し、アメリカ軍は中央軍司令官をイスラエルに派遣し、イランによる攻撃に対して効果的に防衛作戦を行うための話し合いを行っています。

 一方で、イギリスに駐留するアメリカ空軍第48戦闘航空団に所属するF-15Eは、ヨルダンのMuwaffaq Salti空軍基地に前方展開することになりました。これはイランからの攻撃に備えたものです。

 結果的に、4月13日から14日の攻撃に際して、イランはイランおよびイエメンやシリアに潜伏している敵対勢力「フーシ」より、30基の巡航ミサイル、120機の中距離弾道ミサイル、そして170機の無人機が発射されています。

 そのようなか、イスラエル国防軍はそうした攻撃に対し、99%の迎撃に成功したと表明。このような大規模な攻撃に際しても、イスラエルの防空システムであるアイアンドームがしっかりと機能していることを公表しています。

 今回実施されたミサイルや無人機の防御に対しては、地対空ミサイルに加え航空機も投入されています。

乗った人も「スゲェ…」と息巻く“空の目”

 航空機を投入したのは、イスラエルだけではなく、イギリス、アメリカ、ヨルダンも同様でした。

 たとえばアメリカ空軍は当初、作戦の内容を明らかにしませんでしたが、2024年11月12日にレイクンヒース基地で作戦に参加した隊員らを表彰する式典が行われた際、作戦の内容を発表しています。

 このときの情報によると、2024年4月13日から14日にかけ、F-15Eを用いた軍事作戦が実行されたとのこと。このとき出撃したF-15Eは、のべ14機であったこと、そのうち6機はスクランブル発進だったこと、それら米空軍のF-15Eによって80機以上の自爆型ドローンの破壊に成功したことなどが判明しています。

 なお、この軍事作戦を担った第48戦闘航空団第494飛行隊における標準的なF-15Eの兵装は、AIM-9「サイドワインダー」短射程空対空ミサイル4発、AIM-120「アムラーム」中射程空対空ミサイル2発に加え照準ポッドです。そうしたことから、今回の作戦においても同様な兵装で作戦に投入されたものと考えられています。

 また、出撃機の後席に搭乗した兵装システム士官(WSO)は、F-15EのAPG-82レーダーは信じられないほど多数の目標を映し出していたと証言しています。これは、多くの無人機や巡航ミサイルが飛行している環境下においても、F-15Eが多目標の捜索、識別、追尾が可能であったことを物語っており、今回イランが実施した集中攻撃においてもマルチロール機としての機能を遺憾なく発揮したということができるでしょう。

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