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老舗の紳士服メーカーとして知られる大賀(株)[大阪]ほか1社が民事再生

東京商工リサーチ / 2024年7月26日 15時0分

大賀の本社

 大賀(株)(枚方市)と、関連の宮﨑クロージング(株)(宮崎市)は7月26日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。
 申請代理人は山形康郎弁護士ほか6名(弁護士法人関西法律特許事務所、大阪市中央区北浜2-5-23)。
 負債は、大賀が39億2424万円(2023年7月期決算時点)、宮﨑クロージングが7212万円(同決算時点)で、2社合計39億9636万円。

 大賀は、1919年7月創業の老舗企業。スーツやコートなど、紳士・婦人服の製造販売を手掛け、全国の百貨店や専門店、直営店などに販路を構築し、ピーク時の1992年7月期には売上高334億8356万円を計上した。
 しかし、バブル崩壊の影響もあって、1994年7月期には売上高が241億3074万円まで減少し、赤字を計上。以降は慢性的な赤字体質に陥るなかで、不採算事業の見直しや中国産生地の使用による利益率の改善、生産工場の集約化などを行っていた。また、「CORNELIANI」など海外ブランドとの提携製作による受注確保にも努めていたが、売上減少に歯止めがかからず、2019年7月期の売上高は63億9785万円にとどまっていた。
 さらに、2020年以降は「新型コロナウイルス」感染拡大により、スーツなど紳士服着用の機会が減少した影響が大きく、2020年7月期の売上高は38億4990万円に急減し、9億7749万円の赤字計上から債務超過に転落。以降も、猛暑による販売不振や円安による仕入単価の高騰など苦境が続いていた。
 この間、雇用調整助成金の受給やゼロゼロ融資の利用、資本性ローン導入などにより資金繰りを維持していたが、2023年10月には金融機関により動産譲渡登記が設定されるなど、窮屈な資金繰りが露呈。その後も業況は改善せず、自力での再建を断念した。
 宮﨑クロージングも、紳士服の製造販売を手掛けていたが、大賀に連鎖した。

※大賀(株)(TSR企業コード:570022924、法人番号:8120001153703、枚方市長尾谷町1-67-1、設立1949(昭和24)年10月、資本金1億円)
 宮﨑クロージング(株)(TSR企業コード:900074493、法人番号:2350001001753、宮崎市赤江飛江田793-1、設立1972(昭和47)年8月、資本金2000万円)

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