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多額の粉飾が露呈、環境経営総合研究所(東京)に会社更生開始決定

東京商工リサーチ / 2024年10月1日 17時10分

環境経営総合研究所の入居ビル

 8月20日に債権者から東京地裁に会社更生法を申し立てられ同日、保全管理命令を受けた(株)環境経営総合研究所(渋谷区)は9月30日、同開始決定を受けた。申立代理人は粟澤方智弁護士(粟澤・山本法律事務所、千代田区飯田橋2-1-5)ほか。管財人には岩崎晃弁護士(岩崎・本山法律事務所、中央区八丁堀4-1-3)が選任された。
 負債総額は約246億円。

 古紙や廃プラスチックなどを再利用し、環境に配慮した新素材「紙マスターバッチ(M/B)」や「MAPKA(マプカ)」などの開発製造を展開。使い捨てプラスチックによる海洋汚染などの環境問題に対応した新素材として注目され、2000年9月に千葉県松戸市に研究施設を開設したほか、2003年5月に千葉県旭市に研究施設、工場を開設。その後、北海道札幌市に工場や営業部、茨城県土浦市に工場など順調に業容を拡大させるとともに日本政策投資銀行から出資を受けていた。以降も、アメリカにJV工場、韓国企業への出資やJVによる工場を開設するなど海外展開を強化していた。
 しかし、2005年~2006年にかけて、第三者約50億から60億円の資金流出があった。同時期から決算書の粉飾を開始し、売掛金等を操作。複数の決算書を作成しており、官報公告では、2023年8月期の売上高519億2635万円、最終利益36億380万円を確保し、純資産345億1902万円、総資産544億1966万円としていたが、税務申告では、2023年8月期の売上高は46億9281万円に対し、最終利益は2億3473万円にとどまり、純資産56億7069万円、総資産300億2835万円だった。売掛金等を適正に処理した場合、債務超過に陥る可能性が高まったため、債権者から会社更生法を申し立てられた。

 また、EIF西日本(株)(津山市)は9月27日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には岩崎晃弁護士(岩崎・本山法律事務所、中央区八丁堀4-1-3)が選任された。
 環境経営総合研究所などの出資により設立され、同社の西日本の生産拠点として、断熱材の製造販売を手がけ、海外からの受注にも対応。2024年2月期の売上高は18億4134万円、最終利益5395万円をあげていた。
 しかし、環境経営総合研究所に連鎖して、今回の措置となった。

※(株)環境経営総合研究所(TSR企業コード:294046615、法人番号:5011001043734、渋谷区南平台町16-29、設立1996(平成8)年12月、資本金24億7000万円)
※EIF西日本(株)(TSR企業コード:712192000、法人番号:7260001024445、岡山県津山市神戸88、設立2011(平成23)年12月、資本金3億円)

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