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事業投融資のエクシア(東京)が破産、被害者9000名

東京商工リサーチ / 2024年10月21日 12時0分

エクシアの看板(TSR撮影)

 エクシア合同会社(墨田区)は10月18日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には小田切豪弁護士(三宅・今井・池田法律事務所)が選任された。
 負債は現在調査中だが、約9000名に対して約850億円の出資を受けていた。
 
 為替トレーダーとして経験を積んだとされる菊地代表を中心に、事業性融資や個人向け不動産融資、プライベートエクイティ投資事業などを展開。個人投資家などから当社の社員権の出資による資金調達を加速し、累計出資者数1万112人、累計出資総額561億円(いずれも2021年8月1日時点、当社公表)に達した。また、当社が過去に公表した返戻率(払った金額に対する受け取り金額)によると、利回り(年)は、2016年97.4%、2017年43.8%、2018年44.0%、2019年35.3%、2020年38.3%、2021年18.4%で、高い水準を維持していたとされる。
 売上高は2017年12月期は1億7617万円だったが、2019年12月期には24億186万円へ急伸。以降も売上高をさらに伸ばしたとみられていた。
 しかし、2021年秋頃から当社への出資に関する不信感がSNSなどで広がった。さらに2022年春ごろには当社への出資や持分の払戻請求が一時的に相次いだため、出資や持分の払戻制限を行っていると公表するなど経営が混乱し、投資家とのトラブルが表面化していた。
 また、証券取引等監視委員会は2022年6月21日、現行制度では合同会社の社員権の取得勧誘は金融商品取引業に該当しないため、投資者保護の観点から合同会社の社員権の取得勧誘について、金融商品取引業法の登録が必要な範囲を拡大するなどの措置が必要と建議され、10月に施行。当社の事業スキームの維持が不透明となっていた。
 2022年夏頃にはエクシア被害対策弁護団が立ち上がり、投資家との訴訟も相次ぎ、社会問題化。また、突如、本社移転や代表社員・社名を変更すると公表するなど、経営が混乱していた。
 なお、破産管財人はホームページ(https://www.exia-kanzai.com)を開設している。

※エクシア合同会社(TSR企業コード:014686724、法人番号:5010003021723、墨田区江東橋2-2-3、設立2015(平成27)年4月、資本金100万円)

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