【インタビュー】『泣くな赤鬼』柳楽優弥「十代の頃を思い出し、ものすごく共感しました」川栄李奈「柳楽さんとようやく、きちんとした夫婦を演じることができました」

エンタメOVO / 2019年6月12日 12時0分

-堤さんとの共演で得たものはありますか。

柳楽 僕も最近、主演の機会が増える中で、先輩方がどういうモチベーションで挑んでいるのか気になっていたので、「主演は緊張しませんか」と聞いたことがあります。そうしたら、「主演だと思って主演したことがない」と。その言葉がとても印象的でした。「俺は主演だから、頑張るぞ」というモチベーションでないからこそ、いい空気感になる。僕もそういう意識で挑めるようになりたいな、と。勉強になりました。

川栄 柳楽さんがおっしゃる通り、堤さんには「自分が主演だから」という圧がないんです。お芝居には真剣に向き合いながらも、近寄りがたい空気が一切なく、とても話しかけやすい。そういう空気感がすてきだなと。おかげで、すごくいい雰囲気で撮影に臨めました。

-物語について伺います。本作では、赤鬼先生と教え子のゴルゴが、お互いに影響を与え合っていくのが見どころですね。

柳楽 先生と生徒という関係は一見、生徒の方が一方的に教わっているように見えますが、実は先生も生徒から学んでいるんだなと。僕にも子どもがいるので、お互いを成長させるそういう関係性には、グッとくるものがありました。

川栄 赤鬼先生には、厳しくて怖い一面もありますが、病気になった教え子の見舞いに来て号泣するなど、ものすごく人間味がある。そういうところはすてきですよね。

-ゴルゴは「努力は報われる」と言う赤鬼先生に対して、「みんな努力したら、みんなレギュラーになれるのか」と反論し、野球に挫折した過去があります。そのあたり、どんなことを感じましたか。

柳楽 ゴルゴの気持ちはよく分かります。先生が言っていることは正しい。少なくとも、努力はしないと報われないわけですから。でも、それに対して「分かっているけど、できないんですよ」と。結果が形として見えると、やりがいを感じて努力の大切さに気付けるのでしょうが、結果が見えないと「努力と言われても、どうすればいいの?」となる。そうすると、すぐに満足感を得られる目の前のものに飛びついてしまう。僕も十代の頃、そういう時期がありました。今振り返ると、「知らないことが多かったな」と思いますが…。そういう意味でも、ゴルゴにはものすごく共感しました。

川栄 みんなその人なりに努力はしているんですよね。その中で、拾い上げてもらえるのは、運があるかないかの差だけなのかな…と。だから、諦めてしまう気持ちも分からなくはないので、難しいですね。

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