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「生への回帰というのがこの映画の目指したところです」荒木伸二監督、若葉竜也『ペナルティループ』【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年3月21日 8時0分

-監督、タイムループは映像ならではの表現なので、とても映画向きだとは思いますが、同じことの繰り返しを描くというのはどんな感じなのでしょうか。

 これは何回目?って絶対に混乱するなと思っていたのですが、若葉さんご本人に管理していただいたからというのもありますが、事前に結構練ったので、そこまで混乱は起きず、こことここはどう違うかというのが、皆の中で十分に共有されていたので、こんがらがったりはしなかったです。

-若葉さんは以前、「自分が観客として面白いと思う映画や、自分が観客なら見に行くみたいな映画が好き。そういうものを目指す」みたいなことを言っていましたけど、今回もそのカテゴリーに入りますか。

 もちろんです。僕はそういうものしかやらないので。自分が面白くないと思ったり、これはできないと思うような映画は、そもそも宣伝ができません。それは正直なところです。だって観客に対して失礼じゃないですか、自分が面白いと思っていないんですよ。僕が観客の立場だったら、裏切られたような気持ちになると思うので、それはしたくないという思いはあります。この映画は、どこにカテゴライズしたらいいのか分からないところが非常に魅力的ですし、せりふを極限までそいだ時に、言葉の壁を超えられる可能性を秘めていると思ったのでとても魅力的でした。

-監督、この映画はストーリーや説明を極力省略し、せりふも少ないです。そうする意図はどこにあったのでしょうか。

 最初は、せりふはもっと少なくて、せりふなしでできないものかと思いました。でも、やっぱりループやSFを扱うと、少しはせりふが欲しくなるんです。それでも、今映画館やテレビでかかっているものを10としたら、0.2ぐらいだと思います。せりふを削れるだけ削ってみようという話を若葉さんにしたら、手足をもがれたみたいで超うれしいみたいなことを言ったので、これはいいぞと。せりふをどれだけ削れるかと無理ゲーに若葉さんは乗るのかと知ってから、ちょっと前に進みやすくなりました。

-上映時間も非常にコンパクトになっていますね。

 目標は90分だったんですけど、やっぱり撮っていると愛情が生まれてしまい、99分になってしまいましたが、何とか2桁で収めました。2桁で収めると、乗り物みたいな感じがして、びゅんと乗れるなというのがあって、気に入っています。

-監督がこの作品に込めた意図や思いはどこにあるのでしょうか。

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