1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

【週末映画コラム】気持ちのいい人情喜劇『あまろっく』/山田太一の小説をイギリス人監督が映画化『異人たち』

エンタメOVO / 2024年4月19日 8時0分

 それ以来、アダムは足しげく実家に通っては両親のもとで安らぎの時を過ごし、心が解きほぐされていく。そんな中、アダムは同じマンションに住む謎めいた青年ハリー(ポール・メスカル)と恋に落ちる。

 脚本家・山田太一の長編小説『異人たちとの夏』を、『さざなみ』(15)『荒野にて』(17)のイギリス人監督アンドリュー・ヘイが映画化。日本でも大林宣彦監督が映画化(88)した喪失と癒やしの物語を、現代イギリスに舞台を移して描いた。

 盆を背景にした日本的な原作小説をどのように換骨奪胎したのかに興味が湧いた。ヘイ監督は自身の体験や心情を入れ込みながら、主人公を同性愛者とし、日本とは違う両親との関係性や主人公が抱える心の傷を描くなど、繊細なタッチの中で現代性や独自性を出してはいるが、いささか個人的な感情を反映させ過ぎた感がある。

 この場合、市川森一が脚色した大林監督の映画の方が原作の良さを生かしていると感じた。

(田中雄二)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください