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SABU監督「日本では難しかったことに挑戦できた」韓国初進出となったサスペンスの舞台裏『アンダー・ユア・ベッド』【インタビュー(後編)】

エンタメOVO / 2024年6月1日 9時19分

 そうですね。元々、この映画はモノクロにするつもりで、その参考として撮影監督に、僕の大好きなモノクロ&スタンダードサイズの『イーダ』(13、アカデミー賞外国語映画賞を受賞したパヴェウ・パヴリコフスキ監督のポーランド映画)を見てもらおうとしたんです。そうしたら、彼も大好きな映画ということで、意気投合して。現場では、終始モノクロでモニターをチェックしていました。最終的には、興行面を考慮したプロデューサーの意見を受けてカラーになりましたが、日本では数日が一般的なグレーディング(映像の色調を整える作業)も、この作品では2カ月近く費やし、撮影監督と共に徹底的にこだわって作業しています。


-制作にあたっては、日本との文化の違いを感じた部分も?

 「日本的だ」と指摘を受け、変更した部分もいくつかあります。例えば、劇中にSMクラブを登場させようと思い、絵コンテに描いたところ、スタッフから「韓国にはない」という意見が出て。夕食の時、妻が夫にビールを注ぐ習慣も韓国にはないらしく、「日本的で『サザエさん』っぽい」と(笑)。ただ、その場合も「じゃあ、どうしたらいい?」と新しいアイデアを求めることができたので、刺激的で面白かったです。

-充実した時間を過ごしたようですが、映画完成時には達成感もあったのでは?

 そうですね。やりたいことはかなり自由にやらせてもらえました。クランクアップ翌日には日本に帰ってきましたが、「やりきった」という達成感もありましたし。作品の出来栄えにも満足しています。

-海外での映画制作が実現した今、今後の日本と海外での活動のバランスをどのようにお考えでしょうか。

 これからは海外が軸になっていくと思います。原作ものが中心の日本では、自分が望むような作品を撮るのは難しいでしょうから。これまでさまざまな映画祭を訪れ、海外に知り合いも増えたので、多少時間はかかると思いますが、いくつかの企画を並行して進める中から、実現するものが出てくれば、と考えています。

(取材・文・写真/井上健一)

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『アンダー・ユア・ベッド』5月31日(金)全国ロードショー

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