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仲村トオル 主演のグルメドラマで、長年のキャリアがにじむ謎の料理店主役を好演 座右の銘は「武士は食わねど高楊枝」 「飯を喰らひて華と告ぐ」【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年7月9日 8時0分

 ゲストの皆さんからは、いろんな刺激をいただきました。実は、原作者の足立先生とお会いしたとき、「店主は原作よりもやや濃い目のキャラになったような気がします」とお伝えしたんです。

-そうでしたか。

 足立先生は「原作では店主を際立たせるため、お客さんの表情を強調しないようにしている」とおっしゃっていたのですが、実写化する場合、登場人物を演じる俳優の生身のお芝居からは、いろんなものが生まれます。例えば、相手がどんなボリュームでせりふを言うかによって、僕のリアクションも変わってきます。もし、聞き取れないくらい小さな声だったら、僕は「えっ?」と身を乗り出すかもしれません。そういうことを一つずつ積み重ねていった結果、原作よりも濃い目のキャラになったんだろうなと。そういう意味では、ゲストの皆さんと一緒になって出来上がったキャラクターだと思っています。


-店主の独特の存在感は、40年近い仲村さんのキャリアに裏打ちされた部分も大きい気がします。その点に関連して、これまで長く芸能界で活躍してこられた理由を、ご自身ではどのように分析しますか。

 シンプルなことですが、一つ一つの仕事に対して「一生懸命に取り組む」ということはデビュー当時から心がけてきました。「これは楽勝だ」と思ったことは一度もありませんし、「これは得意かも?」と思った瞬間に、「その油断は危ない」と考える癖が身についてしまっています。それを繰り返しているうちに、40年経ってしまった気がします。

-長く続けるにあたっては、魅力を感じる部分もあったのでは?

 デビュー作の『ビー・バップ・ハイスクール』(85)のとき、「映画をやっている人たちって、魅力的だな」と強く感じました。たぶん僕は、作り話を本当の物語にしようと本気で取り組んでいる人たちが好きなんでしょうね。僕自身、今も時々、役や作品について現場で熱く語ってしまい、ふと「作り話なのに、何をこんなに熱く語っているんだろう?」とわれに返ることがありますし(笑)。そういう意味では、周りの人たちに恵まれていたことも、僕がここまでやってこられた大きな要因です。僕が「故郷」と呼ぶ「あぶない刑事」シリーズ(86~)は、その象徴です。振り返ってみると、その「故郷」にそろっていた魅力的な方たちのおかげで、ここまで導いていただけたような気がします。

-店主は毎回、ユニークな名言を残しますが、仲村さんご自身が俳優を続ける中で大事にしてきた座右の銘はありますか。

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