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真彩希帆、憧れの「モーツァルト!」でコンスタンツェ役 「この作品を見に来て良かったと感じていただきたい」【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年7月26日 8時50分

-特に印象に残っている、在団当時の思い出は?

 最近になって、公演と公演の間が詰まっていたので、あまり考え込む時間がなかったからこそ、自分の力以上のものが出せていたのかなと思うようになりました。休みがあるといろいろなことを考えてしまいます。ですが、ただひたすら稽古をして公演をしてという日々を送っていると、火事場の馬鹿力がずっと続いているような状態で(笑)。音楽学校から数えると12年間、それが続いていたんだなと思うと、自分でもすごい経験をしたなと思います。

-退団して大きな変化は感じましたか。

 退団してすぐの頃から、いろいろな作品にコンスタントに出演させていただいたのであまり感じませんでしたが、それでも自分の時間が増えました。稽古が終わって家に帰ってきて、夜ご飯をしっかり作って食べる時間があって、テレビを見る時間もあって。役のことを考える時間はもちろん、自分のことを見つめる時間も増えたように感じます。ただ、舞台に対しての向き合い方はあまり変わっていません。見に来てくださった方に、チケット代以上のものをお届けする。仕草一つ、せりふ一つでもいいので、心に響くことがあって、「この作品を見に来て良かった」と感じていただきたいです。それから、私が子どもの頃に感じたように、舞台を見て「ミュージカルをやりたい」と思ってくれる子どもが増えることが私の目標なので、それは今も変わらずに大事にしていることです。

-ところで、本作のナンバーに「僕こそ音楽」という有名な楽曲がありますが、真彩さんにとって「音楽」とはどんな存在ですか。

 なんでしょうね…。もし、私が口下手な人間だったら、話すことよりも歌うことの方が説得力があると言うのでしょうが、私は話すことも好きなので(笑)。ただ、昔から、歌うことは自分自身を癒やす効果もあるとは感じています。そう考えると、私にとっての音楽は、お薬かな。自分や聞いてくださる皆さんに処方された薬だと思って、いろいろな音楽を取り入れたり、出したりしています。

-改めて公演への意気込みと読者にメッセージをお願いします。

 すばらしいキャストの皆さんの中で、吸収できることを吸収し、より良い形でお客さまにお届けできたらと思っています。今回は、地方公演もあり、各地でご覧いただけます。たくさんのお客さまにお会いできることを本当に楽しみにしております。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 ミュージカル「モーツァルト!」は、8月19日~9月29日に都内・帝国劇場、10月8日~27日に大阪・梅田芸術劇場メインホール、11月4日~30日に福岡・博多座で上演。


ミュージカル「モーツァルト!」

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