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河合優実「すごいところに羽ばたいていく予感はありました」金子大地「面白い映画になるのは間違いないと」恋人役で共演の2人が語るカンヌ受賞作の舞台裏『ナミビアの砂漠』【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年9月6日 10時0分

河合 私も最初は冷静に見られませんでした。でも、2度目に見たら、やっぱりすごく軽やかでかっこいい映画だなと。取っ組み合いのケンカをしたり、かなり激しいことが起きるんですけど、明るいんですよね。山中監督が「元気が出る映画」と言っていましたが、ポジティブなエネルギーをもらえる映画になったんじゃないかなと。

金子 カナの熱量が高すぎて、人によってはくらくらしちゃうかも(笑)。

河合 そうかもしれませんね。生命力があふれすぎていて(笑)。

金子 でもそんなふうに、見る人からいろんな感情を引き出すということは、いい映画なんだと思う。

河合 自分が演じた分、完全に客観的にはなれませんが、私もカナが大好きです。不器用な女の子で、「駄目だよ」「そんなことをしても意味ないよ」「いつか彼氏たちに謝りなよ」とか、言いたいことはたくさんあるんですけど。でもいつかきっと、カナは自分のことも他人のことも大切にできる気がします。

-本作は2024年の第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞しました。お二人も映画祭に参加しましたが、感想は?

河合 うれしかったです。ただ実は、クランクアップする頃には、この映画はすごいところに羽ばたいていくんじゃないか、という予感はありました。さすがにカンヌの受賞までは予想できませんでしたが。だから、うれしさと同時に「やっぱり!」という気持ちも少しありました。

金子 僕も作品には自信があったけど、文化が違う国の人に、カナの魅力が伝わるのか半信半疑でした。でも、カンヌでは皆さんがすごく楽しんでくれて。日本映画が世界に通用することを実感し、自分に自信がつくと同時に、さらに頑張ろうとモチベーションが上がった。

-河合さんは念願の山中作品への出演が実現した今、どんな手応えを感じていますか。

河合 経緯を含めて、これまでの人生でこういうことは他になかったので、私にとって山中監督は特別な存在です。だから、またご一緒したいと思っていますが、軽々しくそう言えない怖さがあります。今回宝物のような経験ができた分、それ以上の作品にしなければ、というプレッシャーもあって。でも、必ずまた一緒に映画を作りたいです。

(取材・文・写真/井上健一)


9月6日 TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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