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市原隼人、「物事の根源」を見つめ続けることが人生の信条 「涙が止まらなかった」10代後半の出来事を明かす【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年10月2日 12時0分

 そんなふうに思っていただけたならうれしいです。僕はこの作品でしか見せられない市原隼人の姿を作りたかったので、たとえ画面に映っていなくても、現場での居方や見せ方、自分の在り方は「ダブルチート」にしかないものにしたいという思いで向き合いました。少しでもそういうものを感じていただけましたら幸いです。


-本作ではハラハラドキドキの展開が繰り広げられますが、最近市原さんがハラハラドキドキしたことを教えてください。

 僕は料理をするのが好きで、友達が家に来る機会があると朝築地に仕入れに行って料理を振る舞うのですが、先日友達が来る日が台風の影響で漁師さんが漁に出られないのではないか、もしかしたら欲しい食材がなくて友達を喜ばせることができないのではないかと思ったときにハラハラドキドキしました(笑)。結局2日連続で築地に通って、狙っていたハマグリや伊勢エビ、アジなどの海鮮系の食材を無事に調達することができました。その日友達に作ったのは、いつものコースなのですが、なめろうにハマグリのお吸い物、刺身、焼き魚、常備菜などの和食です。家に来てもらった方に生きた食材を一緒にさばいて楽しんでいただくということをいつもやっています。

-今回の役柄を演じられる際に、市原さんは「田胡悠人は彼にしかない基準、ボーダーラインで動く男」「何かをやらなければならないという使命感に突き動かされて生きている」とコメントされていましたが、市原さん自身の“人生の基準”や“使命感に突き動かされること”があれば教えてください。

 物事の根源を見つめ続けていきたいという気持ちを大事にしています。それは俳優という仕事に向き合うことに対しても同じです。何のために役者を務め、何のために1つ1つの現場があり、さまざまな作品と向き合っているのかという根源と向き合う気持ちをおろそかにしないという単純でシンプルなところが人生の基準になっています。

-それは市原さんが俳優業を長く続けているうえでたどり着いた境地なのでしょうか。

 実は僕は元々前に出ることが苦手なので、最初は人前に立つ芝居なんてしたくないという思いだったのですが、10代後半の頃に作品を見てくださった方から「余命3カ月だけども病室で市原さんの作品を見ると笑顔になれるんです」とか「今日、目の手術をするのですが、もしかしたらもう目が見えなくなってしまうかもしれないので、最後にこの作品を見る事しました」とか「学校に行けなかった息子が作品を見て行けるようになったんです」といったお客さまの声を聞く機会がありました。自分の命の最後でも作品を選んでくださる方や、それほど楽しみにしてくださっている方がいる。真摯(しんし)に作品と向き合ってくださるお客さまの声を聞いて涙が止まらなくなりました。

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