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「ローマの共和制の問題点は、今の世界が直面している数々の問題と重なる部分が多い」『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』コニー・ニールセン【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年11月15日 10時38分

 もう一つ言えば、彼女自身も20年前に母親として大きな決断をしていますが、それによっていろいろなことが起きてしまいます。なので、運命に自分を委ねるしかなかった。ローマ人は運命にもてあそばれながら、いろんなことが起きるのだということです。

-前作と本作とを比べてみてリドリー・スコット監督に変化はありましたか。

 全てがものすごく早いテンポで進んでいきました。テクノロジーの進化によって、この24年の間に彼が思い描いたビジョンを完璧に再現していました。24年前は、カメラにも限界があったので、彼は自分のイメージを形にすることにすごく苦労していましたし、セッティングにもすごく時間がかかっていました。いろんな人たちが「これが面白い」「これはどうだ」と監督に言うわけです。だからセットチェンジをするのが大変でした。ところが、前は2時間かかったところが今は20分でできるようになりました。けれども、監督はみんなにとってお父さんのような存在なので、みんなが「ねえお父さん、聞いてよ」みたいに相談に行くところは変わっていませんが(笑)。

-息子役のポール・メスカルやデンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカルら共演者の印象は?

 キャスティングを見たら「リドリーありがとう」という気持ちになりました。まるで買い物に行くような感じで、毎日わくわくしながらセットに入りました。こうした優れた人たちが集まると、演じるという行為から、精神的なものや意識、想像を解き放つエネルギーが生まれるんです。例えば、猫が2階の屋根から飛び降りるみたいな。見た目は猫のように落ち着いていますが、「アクション」と言われると、一気にエネルギーを解き放って、みんなで一緒に飛ぶみたいな感じでしょうか。

-この映画の魅力と続編の意味についてはどう考えていますか。

 この映画が、私がこれまでにやった続編ものと何が違うかというと、まず、24年の間があいたこと。とことん完璧さを追求できたこと。リドリー・スコット監督だから作り込み過ぎていないことが挙げられます。完璧に仕上げるのではなく、その中にちゃんと息遣いができる余白がある。現場に行っても脚本が進化し続けるんです。なので、例えば土台がしっかりとした家のここに羽を付けるとか、いろんなことができる自由さがありました。内装を変えることもできるし、ニュアンスを加えたりする余白もありました。監督によっては、俳優がいろいろなアイデアを出すことを歓迎する人もいます。でも、俳優が失敗したものは使わないという信頼関係も必要です。その点でもリドリーはちゃんとフィルターになってくれる人だと感じました。

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