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榊原郁恵、マクゴナガル校長を務める舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」 戸惑いから「自分たちがやっていることを誇りに思えるように」【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年12月21日 8時0分

-公演を重ねていく中で、そうしたお芝居に変化はありましたか。

 とにかくマクゴナガル校長に近づこうと一生懸命に演じていましたが、あまりにも存在が大き過ぎて。私自身のキャラクターとはかけ離れた存在のように感じていたんです。存在感があって愛情深くて、この魔法の世界で立派に生きているのに、それをひけらかすこともなく、威厳がありながらもとてもかわいらしくチャーミングなところもあって。そうした幅広い人間性を自分がどれだけ表現できるだろうかと苦戦していました。舞台ではそれほどたくさんのシーンがあるわけではないので、その集約されたシーンの中でマクゴナガル校長の背景にある全てのものをキャラクターの感情に表していかなければなりません。しかも、マクゴナガル校長は自分の気持ちを一人語りのように話すシーンも多く、最初は戸惑いが大きかったのですが、長いこと演じ続けて共演者の皆さんとの関係性が深まっていくうちに、相手に対する感情もプラスアルファできるようになってきました。だんだんと役も深まってきたと思いますし、自分でも演じやすくなってきたと感じています。

-これまでの公演や稽古を振り返り、思い出に残っている出来事を教えてください。

 初公演の前、私たち出演者が楽屋入りしていよいよ舞台での稽古(実際の劇場のステージの上での稽古)が始まるという日に、「楽屋口ではなくて、お客さまと同じ動線で劇場へ入りましょう」となり、出演者みんながロビーに集まり、客席に座って、舞台での魔法をいくつか見せてもらったんです。それまではどう演出されるのか想像しながら稽古をしていた魔法の数々を、実際に舞台上で見せてもらったときはみんなで「わーっ」と声を上げるくらいの感動でした。あの感動は忘れられません。そして、「今度は、あなたたちが舞台に立って、その感動をお客さまに伝えてください」と言われて私たちはスタートしました。このスタートがあったから今も続けていられるのだと思います。

 それから、マクゴナガル校長の長ぜりふのシーンで、自分ではどうしても役がつかみきれず、なかなかうまくこなせなかった時期がありました。それで稽古が止まってしまうこともあって。そのときに横にいた、当時、ハリー・ポッター役を務めていた藤原竜也くんが、「大丈夫、大丈夫。ワンチーム、ワンチーム」と声をかけてくださったのがすごく印象に残っています。私が一人で抱え込んでいるのを見て、「みんな一緒だから」と声をかけてくれたのはすごく励みになりました。私はカンパニーの一員として加わっているのだから、頑張らなくちゃいけないと、改めて感じた瞬間でした。

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