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大塚明夫「この世界で泳いでいたい」 山寺宏一「全て傑作、全て名作」プレミア音楽朗読劇 VOICARION XIX『スプーンの盾』【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年12月26日 8時0分

山寺 とにかく藤沢文翁作品というのは全て傑作、全て名作と思っています。なぜ毎回こんなに素晴らしい作品を書けるんだと驚かされます。その中でも『スプーンの盾』は、食をテーマにしていて、食で国を救うという題材がまず面白い。そして、現実で世界で戦争や紛争が激しくなっていて、そういう意味でも今やるべき作品なんじゃないかと感じています。

-演じる役の見どころは?

大塚 ナポレオンに関しては、戦争しか知らない戦争の天才というところです。軍人らしいナポレオンとしてだけでなく、リアルな1人の人間なんだという部分もちゃんと台本に書いてあってストーリーは綴られていくんですけど、書いてない部分がどうなっているのかというのを作るのが演じ手だと思っています。その中で、ナポレオンの勇ましさなんかじゃなくて、ダメさみたいなところをご覧になっていただきたいです。そこを感じていただけるとうれしいですし、皆さんが知っているナポレオン像があるでしょうけど、それよりもうちょっとナポレオンを好きになってくれるといいなと思っています。

山寺 どこがフィクションで、どこがノンフィクションなのか、これが藤沢文翁作品の特徴で、ナポレオンの腹心で天才外交官のタレーランは「裏切りのタレーラン」と史実で言われていて、彼が行った料理外交というのも本当にあった。でも、ナポレオンとどんな会話をしたのかというのは記録として残ってないわけなんですけど、この作品を見ると、実際はこうだったんじゃないかと感じさせられるんです。演出ノートに藤沢さんが「食えない男」と書いているんですけど、本音がどこにあるかよく分からなくて、うさんくさい感じでやってくれと言われています。

-本公演で気になる出演者はいますか。

大塚 僕がタレーランをやる回で、諏訪部(順一)がナポレオンで、カレームが安元(洋貴)なんだよね。

山寺 安元くんがあの野太い声でカレームもやるんだ。

大塚 だから、どうやるんだろうと思って、今からワクワクしています。

山寺 その回は見に行こうかな(笑)。僕はミュージカルで活躍されている吉野圭吾さんと共演できるのも楽しみですし、共演はできないですけど、濱田めぐみさんが出演されるというのでびっくりしました。お二人とも歌わない、踊らないのはもったいない(笑)。

-長年、多くの作品で共演されてきたお二人ですが、お互いについて感じる役者としての魅力や印象を教えてください。

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