【映画コラム】「2024年映画ベストテン」
エンタメOVO / 2024年12月27日 10時30分
今年日本で公開された外国映画の中で最も注目を集めたのは、原子爆弾開発の指導者的役割を果たした理論物理学者を描いた『オッペンハイマー』だろう。
第96回アカデミー賞では作品賞、監督賞(クリストファー・ノーラン)、主演男優賞(キリアン・マーフィー)、助演男優賞(ロバート・ダウニーJr.)など、計7部門で受賞した。
唯一の被爆国である日本では“原爆の父”を描いた映画だけに一時公開が危ぶまれたが、受賞直後に公開され、マスコミも大きく取り上げたこともあり、大ヒットを記録。否定的な声もあったが、おおむね好評を得た。ノーラン監督が、一方的にではなく、多面的な要素から原爆開発を捉えたところが功を奏したのだろう。
とはいえ、外国映画全体を考えると、低調ぶりに拍車が掛かっている感がある。何しろ今年の日本における映画興行収入ランキングのベストテンに実写の外国映画が1本もランクインしていないのだ。コロナ禍以降、日本では残念ながら外国映画はヒットが見込めるコンテンツではなくなり始めたのかもしれない。
そんな中での派手な話題としては、パリ・オリンピックの閉会式にトム・クルーズ登場したことが挙げられる。トムは「ミッション:インポッシブル」さながらにスタジアムの屋根から飛び降り、パリの街をバイクで駆け抜け、飛行機に搭乗して次回のオリンピック開催地ロサンゼルスのハリウッドサインにスカイダイブで舞い降りるという離れ業を披露した。来年5月に公開予定の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』にも期待が膨らむ。
今回は、筆者の独断と偏見による「2024年公開映画ベストテン」を発表し、今年を締めくくりたいと思う。
【外国映画】
1.『オッペンハイマー』“原爆の父”と呼ばれた男は一体何者だったのか
2.『瞳をとじて』ビクトル・エリセ31年ぶりの新作
3.『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』70年代にこだわった
4.『関心領域』テーマは傍観者的な虐殺
5.『落下の解剖学』テーマは「落ちる」。裁判劇としての面白さもある
6.『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』人類初の月面着陸を描いた“変化球映画”
7.『DUNE/デューン 砂の惑星PART2』音と映像の迫力に圧倒されて疲れを覚えるほど
8.『ホワイトバード はじまりのワンダー』いじめや差別、それに対する無償の愛の普遍性を描いた
9.『哀れなるものたち』もしこの映画がアカデミー賞の作品賞を得たら…
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
【映画大賞】作品賞「侍タイムスリッパー」3冠「山口馬木也さん評価していただいた」安田淳一監督
日刊スポーツ / 2024年12月27日 20時16分
-
【映画大賞】主演男優賞は「侍タイムスリッパー」山口馬木也 役所広司に圧勝し恐縮「背筋が凍る」
日刊スポーツ / 2024年12月27日 19時40分
-
毎日映画コンクール 各賞候補出そろう 男優・女優の区別を初撤廃 主演俳優に河合優実らノミネート
スポニチアネックス / 2024年12月19日 5時1分
-
『夜明けのすべて』最多7賞で候補に 第79回毎日映画コンクール
cinemacafe.net / 2024年12月19日 5時0分
-
毎日映画コンクール、俳優部門の男女区別を撤廃 最多ノミネートは『夜明けのすべて』
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月19日 5時0分
ランキング
-
1【紅白歌合戦】出場してほしかったアーティストランキング! 2位は「Perfume」「YOASOBI」、1位は?
オールアバウト / 2024年12月27日 19時40分
-
2川島明 MC務める「ラヴィット」で「めっちゃ視聴率落ちた」瞬間明かす 「速攻人がいなくなりましたね」
スポニチアネックス / 2024年12月27日 19時11分
-
3中居正広“9000万円トラブル”で番組窮地…「今でも許せない」告発女性が反撃の狼煙
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月27日 15時3分
-
4源田壮亮の苦しい言い訳、妻への誹謗中傷に激怒「全力でサポート」も地に落ちた“いい夫”っぷり
週刊女性PRIME / 2024年12月27日 18時0分
-
5《神田正輝が妖艶マダムとゴルフ場デート》助手席でほほ笑む女性…『旅サラダ』卒業後の「体調の変化」
NEWSポストセブン / 2024年12月27日 17時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください