横浜流星「僕も蔦重のような人間でありたい」“江戸のメディア王”役で大河ドラマに主演【「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】
エンタメOVO / 2025年1月15日 17時0分
所作の一つ一つが本当に難しく、苦労の連続です。江戸ことばも、普段使い慣れているものではないので、蔦重として違和感のないように頑張っているところです。あらゆる面で、ご指導いただく先生方の協力を得て、蔦重に落とし込んでいます。
-演じるにあたって、監督からはどんなお話がありましたか。
監督からは「明るく」と言われ、そこが蔦重の良さでもあるので大事にしています。ただ、僕は朝が弱いので、自分なりに明るさを出してみても、「ちょっと暗い」と言われることがあり、一番の課題です(苦笑)。
-物語の舞台となる江戸時代中期については、どんな魅力を感じましたか。
自分が実際に生きたわけではないので、想像するしかありませんが、森下先生の作った蔦重が生きる世界としての江戸時代は、いい時代だと思います。不自由で理不尽なことも多いですが、現代のように情報が氾濫していない分、蔦重だけでなく、誰もが自分の意志を持って行動している。現代では、氾濫する情報に流され、自分を持てずにいる人が多い気がします。また、人との交流を大切にするのも当時の特徴で、今は携帯一つで誰とでも交流できますが、僕も蔦重のように人と直接会って話すことを大事にしなければと。そういう意味で、僕もあの時代を生きてみたいと思いました。
-人と会って話すという点では、第一回でも蔦重が老中・田沼意次(渡辺謙)に会いに行き、吉原の女郎たちの窮状を訴える場面が大きな見どころとなりました。
あの行動力には驚かされました。現代に例えれば、市井の片隅で暮らす1人の国民が総理大臣に向かって意見を言うようなもの。毎回、蔦重の行動力には驚かされますし、なぜそういう行動をとれるのか探ってみると、やっぱり「誰かのために」なんですよね。そういう意味で、誰もが「こんなふうに生きられたら」と思うような人間なので、僕も1人の人間として、蔦重をリスペクトしています。
-渡辺謙さんとの共演はいかがですか。
謙さんのたたずまいやお芝居から学ぶことが多く、現場でご一緒する時間は大切にしています。謙さんとは以前、映画でご一緒したとき、いろいろなお話をさせていただきました。「ちょうど流星と同じくらいの年齢の時、自分も大河の主演をやった。とにかく、真っすぐ全力でやればいい」と、力強いお言葉をいただいたので、それを信じて蔦重として生きています。
-蔦重には、女郎たちを救おうとする真っすぐな正義感がある一方で、幼なじみの花魁・花の井(小芝風花)の気持ちには気付かないもどかしさもあり、2人の関係も注目を集めそうですね。
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