1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

石狩にロープウエー?「気になる」事業

テレビ北海道 / 2024年5月25日 12時0分

今週のけいナビの特集は、将来実現するかもしれない「気になる」事業について。石狩市のロープウエー構想や札幌市内に環状の高速道路を設ける構想、再び動き出したMICE(マイス)施設整備構想を取り上げる。

まず取り上げるのはロープウエー構想。札幌と石狩の間をロープウエーで結ぶという内容だが、背景にあるのは市内に軌道系の公共交通網がないという問題だ。バスは運行しているが運転手不足に伴う減便、冬場の遅延・運休が課題となっている。

現在浮上しているルートは、JR手稲駅、地下鉄南北線麻生駅、地下鉄東豊線栄町駅を発着地とする3案。用地取得の必要がないことから、ロープウエーはモノレールなどほかの軌道系交通網の5分の1ほどで整備が可能。コスト面のメリットが大きい。

課題もある。石狩は洋上風力発電設備が建設されたことからも分かる通り、風が非常に強い。市の担当者も「課題は風と雪」と話す。ただ、全国的には新たな交通網としてロープウエーを導入しようとする動きは見られ、実際に導入した例もある。

遊戯施設経営などを手掛ける泉陽興業(大阪)が、横浜市内で導入した都市型循環式ロープウエー「YOKOHAMA AIR CABIN」。2021年に開業、運行から3年間で約450万人が利用した。

みなとみらいのアトラクションという側面が強いが、JR桜木町駅と運河パークまでの630メートルを5分で移動できるとあり、国内外から自治体関係者が頻繁に視察に訪れる注目の移動手段だ。

2本のワイヤーロープを使用し自走できるロープウエーも誕生しそうだ。ジップ・インフラストラクチャー(福島県南相馬市)が開発する「ジッパー」は、走行中のトラックが横転する危険があるとされる風速30メートルまで対応。これなら石狩でも運行できる可能性が高い。

加藤龍幸市長は、「夢のある事業なので何とか具現化したい」と説明。再生可能エネルギーの街を掲げていることから、動力には風力発電などで作った電気を積極的に活用したいとする。

続いての「気になる」事業は、札幌市内に環状の高速道路を設ける構想。バスやタクシーを運行する北都交通(札幌)の渡邊克仁社長ら経済界有志で組織する「札幌環状型高速交通体系について考える会」が昨年、市に要望書を提出した。

構想の中身は、札幌西インターチェンジにジャンクションを新たに設け、宮の森、藻岩、真駒内、福住に設置するインターチェンジを経由し大谷地インターチェンジに接続するというもの。これによって、現在は高速道路がない市内南西部をカバーする内容だが、渡邊社長は「実現には相当の時間が必要」だとする。

最後の「気になる」事業は、札幌市のMICE施設整備構想。MICEとは企業などの会議、報奨・研修旅行、国際会議、展示会をそれぞれ訳した英語の頭文字からなる造語。市は、中島公園そばの札幌パークホテルの建て替えと一体となったMICE施設の整備を検討してきたが、新型コロナウイルスの拡大により検討が3年間に渡って中断。今年度から再び検討がスタートした。

ただ、コロナ後のMICE施設の需要が以前とは異なるのも事実。市の担当者は、規模を見直した上で「国際会議を誘致できる一定の大きさの施設は整備していきたい」とする。今年度中に計画概要をまとめ整備するかどうか判断する方針だ。

コメンテーターの北大大学院・平本健太教授は「MICE施設を中島公園に造るということ自体も、本当にそれでいいのか再検討すべき」と提言。施設の拡充が計画されている札幌丘珠空港の周辺も、選択肢のひとつとしてあり得るとした。

(2024年5月25日放送、テレビ北海道「けいナビ~応援!どさんこ経済~」より)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください