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北海道のマチに「稼ぐ力」を 地域商社の可能性

テレビ北海道 / 2024年8月3日 12時0分

今週のけいナビの特集は、地域の観光資源や特産品に磨きをかけ、「稼ぐ力」をもたらす地域商社について。空知の栗山町でふるさと納税の関連事業を手掛ける「オフィスくりおこ」と、十勝の上士幌町の観光地域商社「karch(カーチ)」の2社の事例を見ていく。

栗山町の商店街にあるオフィスくりおこは、元は時計店だった建物を改装して事務所を置いている。1階にはカフェバーを併設。特産品を使った料理や、地元を代表する小林酒造の日本酒などを楽しめるスペースになっている。

会員制スーパー、コストコの商品の再販事業も行う。コストコ商品を目当てに訪れた人がそのままランチメニューを注文するという相乗効果も。建物の奥には、1泊素泊まり4950円から利用できる民泊施設を併設する。帰省したけれども実家には泊まれないという人の利用も多く、週末はほぼ満室状態だという。

オフィスくりおこは、地域おこし協力隊のメンバーが集まり2018年に創業。少しずつ地域に溶け込んで支持を広げた。現在は町からふるさと納税関連の業務を受託するまでに成長した。

返礼品をPRする冊子も作成し、企画、取材も自ら手掛ける。取材では地元の農家などを訪れ、生産者の声に耳を傾けた上で記事を作成する。町内にある湯地の丘自然農園の渕野巌さんが生産する甘みの強いトウモロコシや、「ピノガール」という品種のスイカは毎年人気の返礼品だという。

オフィスくりおこの金谷美咲さんは栗山町出身で、もとは地域おこし協力隊員だ。金谷さんは「地元に恩返しをしたいという思いで日々業務に臨んでいる。栗山に興味を持ってくれる人が増え、移住や定住につながれば良い」とする。

上士幌町のkarchは、町内の道の駅を運営。地元の特産品を生かした30種類以上のプライベートブランド商品を生み出しているほか、レストランの運営も手掛け集客力を高めてきた。昨年度は道内外から51万人が訪れた。

karchがもうひとつ運営するのが日本一広い公共牧場、ナイタイ高原牧場の山頂にある展望カフェ「ナイタイテラス」。絶景を目当てに去年1年間で13万人が訪れた。

牛のふん尿から出るバイオガスを活用した発電事業にも取り組む。2019年から電力小売りを行う「かみしほろ電力」の契約総数は400件を超え、人口のおよそ1割だ。

今後は、観光資源を活用した誘客にもより力を入れるとする。地域に最も詳しいのは地元の人という発想から、町民を観光ガイドとして養成する取り組も開始したところだ。

番組コメンテーターの北大大学院・平本健太教授は、「生産者が作った良い物を発掘し、その魅力を広く発信していくのが地域商社の役割。そうした役割をしっかり果たしてほしい」とし、今後の取り組みに期待を寄せた。

(2024年8月3日放送、テレビ北海道「けいナビ~応援!どさんこ経済~」より)

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