【ススキノ裁判】「私の中でひとつ後悔がある…」母親が語る田村瑠奈被告は?
テレビ北海道 / 2024年12月12日 15時10分
札幌・ススキノで去年7月、男性が殺害され、親子3人が起訴された事件。きょうは母親の田村浩子被告(61)の7回目の公判が札幌地裁で行われました。
ススキノのホテルで去年、恵庭の会社員の男性が殺害され、頭部が切断された状態で見つかった事件では、札幌・厚別区の田村瑠奈被告(30)が殺人などの罪で、父親の修被告(60)が殺人ほう助などの罪で、母親の浩子被告が死体遺棄ほう助などの罪で、それぞれ逮捕・起訴されています。
きょうの裁判では、弁護側による被告人質問が行われました。浩子被告が法廷で発言するのは、ことし6月の初公判以来、半年ぶりとなりました。浩子被告は初公判で起訴内容を否認していて、ほう助の罪が成立するかが争点となっています。
弁護側と浩子被告の主なやり取りは以下の通り。
Q 遺族への気持ちは
A (本来なら被害者は)大切な家族と過ごす時間がまだまだ続いていた。本当に申し訳なく思っている。(涙を流しながら)ご家族の気持ちを考えると、取り返しのつかないことになってしまった。深くお詫び申し上げたい。
Q 瑠奈被告が登校しなくなった経緯
A 小学生の頃から行き渋りや発熱はあった。(中学年代で)「教科書の文字が踊っているように見える」「吐き気がする」と口にすることもあった。小学5年、6年のときにはほとんど教室に入れなくて、家庭教師を頼んでいた。
Q 引きこもりがちになった後の様子は
A (事件の前後まで)虫とかも殺さずに外に逃がしてやってほしいと言ってくる子。小さい頃から祭りの金魚やウーパールーパー、保護猫などもかわいがっていた。
Q 「瑠奈は死んだ」と言い始めたのは?
A 19歳、20歳の頃。
Q 何か思い当たることは
A 私の中でひとつ後悔がある。単位制の高校で同級生が卒業していく中で娘はなかなか単位を取れなかった。私が「どうしてできないんだろう」というような言葉を言ってしまって(聞かれた)。きちんと我慢して座っていれば単位は取れたんじゃないか、という思いから出た言葉だったが、そこから(娘に)距離を置かれるようになった気がしている。
Q 家族間の呼び方などについて
A 中学3年のフリースクールでの学校祭のときには「お母さん」と言って飛びついてきてくれた。そのころは修さん(修被告)のことも「お父さん」と呼んでいたと思う。
Q 瑠奈被告の多重人格についてそれぞれのキャラクターは
A 「シンシアさん」はお姉さん、リーダー格。瑠奈に何かあったら必ず助ける。「ルル」「ベイビー」は年下で甘えるような感じ(のキャラクター)。昔の瑠奈が戻ってきたような気持ちになって親子として接すると、すぐにシンシアに戻って(態度が)変わってしまったり・・・。
Q 瑠奈被告の自傷行為などについて
A 「18歳までに死にたい」というのは聞いていた。20歳になる前夜にはカフェインの錠剤を大量接種したり。他の年も大量にお酒を飲んだり、(自らを)切ったり。(瑠奈の)誕生日が私にとっては「要注意」の日だった。
Q 「瑠奈は死んだ」と言われてからのお祝いごとは?
A 瑠奈と呼んだら不安定になるので。バレンタインデーの日にはチョコレートケーキや娘が好きだったお花のフレグランスをプレゼントすることがあったが、ケーキに「瑠奈」というプレートはつけられない。「to ルナ」ではなく「to you」にしていた。
Q 瑠奈被告に注意をすることは
A 私は(修被告と比べて)長い時間一緒にいることが多かったので「それは違う」と意見言うことは比較的あったと思う。「タトゥーを入れたい」と言われたときは「温泉にいけなくなるけど大丈夫?」とか。
Q 瑠奈被告自身に影響すること以外への注意は?
A 家の3階で花火をしたいと言われたときには「火事だと思われて通報されたら困るでしょう?」「ドール(お気に入りの人形)が消火でびしょ濡れになったら困るでしょう?」とか。
Q 自宅のテレビに貼ってある「私は奴隷(どれい)です」の経緯は。
A 娘に「(シンシアさんが)怒ったらこれを貼って」と言われていた。貼り忘れたら怒られたことがあったのでずっと貼っていた。
Q 本当に奴隷と思ったことは?
A 一度もありません
Q 他に怒られたことは?
A (他の人格が出始めた)当初の頃、修さんに「あちらの世界でこういうことがあったんだって」と話しているのを聞かれて激怒された。「あちらの世界」ではなく「夢の世界」と言えば良かったのに。以後はむやみに怒らせないよう言い回しなどを注意していた。
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