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鑑定士「商業地の体なしてない」 被災地・能登の地価が下落 歯止めきかず全国ワーストに

テレ金NEWS NNN / 2024年9月17日 19時19分

テレビ金沢NEWS

全国の商業地や住宅地などの土地の価値「地価」についての調査結果が発表されました。県内では北陸新幹線延伸の効果もあり金沢市を中心に価格が上昇した一方で能登地域では震災の影響が色濃く出た結果となりました。

この地価調査は各都道府県が7月1日時点での土地1平方メートル当たりの価格を調べたもので県内では291の地点を対象に行われました。県内全体の平均価格は去年より2300円上昇し7万200円に。また2年連続で上昇していた平均変動率は震災の影響を受けた能登地域の下落率が加賀地域の上昇率を上回るなどしたためプラスマイナス0パーセントと横ばいへと転じました。

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こうした中、近年県内で最も価格が高い場所というのが。

重盛友登 記者:

「私が立っています、金沢駅前のこちらの土地。1平方メートルあたり価格は109万円で北信越5県の中で12年連続の最高価格となっています」

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金沢市の商業地、本町2丁目。この土地は去年より6.9パーセント価格が上昇し2年連続での上昇となりました。さらに価格でみてもコロナ禍前に国が実施した地価の調査結果と同じ価格にまで回復しました。この状況に不動産の専門家は。

不動産鑑定士 西郷悟 氏:

「観光客の回復といった点で観光施設を多く有する金沢市が一番恩恵を受けたのかなと思います。地震の影響も発災当時は金沢の方もきびしいと考えていたが3月以降復興需要や観光客の増加が見られましたので結果として半年間で見ると上昇した」

さらに地価の「上昇率」でみても。金沢市の繁華街片町2丁目の地価は13.6パーセント上昇。他にも木倉町や東山一丁目など金沢市中心部で高い上昇率となりました。

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不動産鑑定士 西郷悟 氏:

「北陸応援割の政策支援もあって宿泊統計上で見るとコロナ前の水準を超えていたと、海外の方の宿泊者数も増えホテルの用地としてみると需要がある」

金沢市以外でも。

小松市の商業地の平均変動率はプラス3.7パーセントと4年連続で上昇。金沢市に次いで県内2位となりました。

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北陸新幹線の小松駅開業による周辺地区の開発や投資需要の高まりなどが要因とみられています。

しかし問題は震災を経て一層顕著になった加賀と能登の格差です。元日の地震で深刻な被害を受けた奥能登の各市町はというと。

不動産鑑定士 西郷悟 氏:

「観光名所の輪島の朝市の方で火災が発生して、商業地の体をなしていないとなると商業地としての機能が発揮できないということで輪島の下落率が大きくなっている」

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輪島市を始め全国の商業地における変動率が最も低い10地点のほとんどに能登の被災地が並びそれぞれの市町の地価は大幅な下落となりました。

不動産鑑定士 西郷悟 氏:

「基本的には復旧することによって不動産の価値はだんだん回復していきますが、そもそもあった人口減少とか過疎化による下落に追いつかない形になる。下落率は縮小していくと思うがずっとそうした(下落の)傾向が続くのでは」

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さらに専門家は復旧・復興期間に応じて土地の価値が決まるため復旧にかかる期間が短くなれば下落の幅も小さくなると指摘。地価を見るうえで今後、それぞれの市町がどのような復興計画を立て実行していくのかが重要になるとしています。

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