エルニーニョ現象 今秋の発生可能性が高まり70%に
ウェザーニュース / 2018年10月12日 11時50分
気象庁は11日(木)、最新のエルニーニョ監視速報を発表しました。
今秋の間にエルニーニョ現象が発生する確率は、先月発表時の60%から70%に上方修正され、発生の可能性が高まってきています。
海面水温の平年偏差(対象期間:9月21日~30日)気象庁HPより
9月の実況で海面水温はまだ基準値に近く、平常の状態でしたが(上図参照)、大気下層の東風が9月半ばから弱まりつつあり、エルニーニョ現象の兆しが見えてきました。
10月以降はエルニーニョ現象の発生確率が70%と高まり、秋の間にエルニーニョ現象が発生する見込みです。エルニーニョ現象が発生すれば、2016年春以来のことです。
これまでの統計では、エルニーニョ現象が発生した際の冬の天候の特徴は、東日本や西日本の気温が高い(暖冬)ことが挙げられます。
9月末に発表された冬の予想でも東日本、西日本は平年より気温が高めとなっており、冬の訪れがどうなるか注目です。
エルニーニョ現象とは?
中立の状態(エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない)と比べ、東風(貿易風)が弱まることで「エルニーニョ現象」が発生します。
エルニーニョ現象 発生時の特徴
・東風が平常時よりも弱い
・暖かい海水が東へ広がっている
・東部では冷たい水の湧き上りが弱まり、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも高くなる
・エルニーニョ現象発生時は、積乱雲が盛んに発生するエリアが平常時より東へ移る
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