秋といえば読書! でも、どうして「読書の秋」なの?
ウェザーニュース / 2018年10月30日 6時0分
秋といえば、スポーツ、行楽、食べ物……と、楽しみの多い季節ですね。さらに、忘れてほしくないのは「読書」。秋は読書の似合う季節でもあります。
折しも、10月27日~11月9日の2週間は「読書週間」でもあります。それにしても、どうして「読書の秋」といわれるようになったのでしょうか。
「読書週間」はいつ、どうして始まったの?
まずは、読書週間について見ていきましょう。
第1回の読書週間が開催されたのは、終戦まもない1947(昭和22)年です。「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という志のもと、出版社や取次会社、書店、公共図書館を中心に、新聞社や放送局なども協力して行われました。期間は11月17日~23日の1週間でした。
当時、アメリカでは、11月16日から1週間、子供に本に親しんでもらう運動である「チルドレンズ・ブック・ウィーク」が開催されていました。日本の読書週間の時期は、このチルドレンズ・ブック・ウィークを参考にしたのです。
第1回の読書週間が大反響を呼んだため、翌1948(昭和23)年の第2回からは、期間を延ばして開催されるようになりました。文化の日(11月3日)を中心にした10月27日~11月9日の2週間で、この開催期間は今に至るまで変わっていません。
「秋だから読書」というより、アメリカのチルドレンズ・ブック・ウィークと日本の文化の日が読書週間の期間に影響しているようです。
「燈火(灯火)親しむべし」で、秋の夜長は読書を!
読書週間が秋だからこの時期に定められたというわけではないにしても、暑くも寒くもなく、過ごしよい秋は、読書にはもってこいの季節に思えます。
たとえば、夏目漱石は小説『三四郎』に「そのうち与次郎の尻が次第に落ち付いて来て、燈火親しむべしなどという漢語さえ借用して嬉しがるようになった」と書かれている箇所があります。
この「燈火(灯火)親しむべし」というのは「秋になると、涼しくなり、夜も長くなって、燈火、つまり明かりの下で読書するのに適している」ことを意味しています。
「燈火親しむべし」は、唐の文人の韓愈(かんゆ/768−824年)の詩『符読書城南(符、書を城南に読む)』の中に出てくる一節がもとになっています。その一節の書き下し文を紹介しましょう。
時秋にして積雨(せきう)霽(は)れ
新涼郊墟(しんりょうこうきょ)に入(い)る
燈火稍(やや)親しむ可(べ)く
簡編卷舒(かんぺんけんじょ)す可(べ)し
「秋になり、長雨も晴れ上がって、新鮮な涼しい気が城外の村の家々に入り込むようになった。夜には明かりにも親しめるようになったので、これからは書物をひもとくこともできるだろう」といった意味です。
読書週間の今、秋の夜長は「燈火親しむべし」を実践してみてはどうでしょうか。
参考資料など
取材協力/公益社団法人 読書推進運動協議会
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