この季節、冷蔵庫に入れない方がよい野菜・果物は?
ウェザーニュース / 2018年10月27日 15時45分
一般に野菜や果物は冷蔵庫で保存しますが、常温保存をした方がよい野菜もあります。この季節、冷蔵庫に入れてはいけない野菜や果物を紹介します。
どうして冷蔵庫で保存出来ないの?
野菜や果物の一部には低温で保存すると細胞が変質してしまい、水っぽくなったり、栄養価が低下したりする「低温障害」を起こすものがあります。
例えば、サツマイモをそれぞれ7.5℃、15℃で保存し、アスコルビン酸(ビタミンC)の含有量の変化を調べると、7.5℃で保存したものはアスコルビン酸の減少が大きく、10週後には殆ど0になってしまいます。
![](https://smtgvs.weathernews.jp/s/topics/img/201810/201810250165_box_img1_A.jpg?1540446608)
このような低温障害に伴うビタミンCの減少はパイナップル、レモン、バナナ、ナス、ピーマンなどでも確認されています。
どんな低温障害があるの?
一般に冷蔵庫の室温は3〜6℃、野菜室の室温でも3〜8℃とされています。特に下の表にあるような野菜・果物は冷蔵庫に入れると低温障害を起こしやすいものです。この時期は、これら青果の最適保存温度10〜20℃程度の場所で保存するようにしましょう。
![](https://smtgvs.weathernews.jp/s/topics/img/201810/201810250165_box_img3_A.jpg?1540481360)
![](https://smtgvs.weathernews.jp/s/topics/img/201810/201810250165_box_img4_A.jpg?1540452594)
他にショウガなども該当しますが、基本的には芋類や夏野菜・夏果物は寒さに弱く、また同じ野菜でも温暖な地域で栽培されたものの方が寒冷地で栽培されたものより低温障害になりやすい傾向があるようです。
秋から冬にかけて様々な野菜や果物が出回りますが、品種にあった保存方法を心がけたいですね。
参考資料など
邨田卓夫「青果物の低温流通と低温障害」『日本食品保蔵科学会誌1980年 6巻2号』、泉 秀実, 辰巳 保夫, 邨田 卓夫「キュウリ,カボチャ,サツマイモ及びジャガイモのアスコルビン酸含量の変化に及ぼす温度の影響」『日本食品科学工学会誌 1984年31巻1号』、『食品の保存テク』(監修:徳江千代子・朝日新聞出版)、Panasonic「冷蔵庫の庫内の温度はどのくらいなのか?」(http://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/9962)
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