【週刊地震情報】2018.12.16 三重県沖の地震で異常震域
ウェザーニュース / 2018年12月16日 13時0分
日本域の最近一週間の地震回数は先週に比べると少なく、震度3以上の地震も3回に留まりました。(12月10~15日の集計)
国内:三重県南東沖の地震、異常震域の震源分布に
10日(月)0時22分頃、三重県南東沖でM5.3の地震が発生しました。この地震で最も強い震度2を観測したのは栃木県の高根沢町。震度1を観測したのも関東各地や福島県で、震源に近い三重県や愛知県、静岡県では観測されていません。
この地震は震源の深さが370kmと深く、いわゆる「深発地震」と呼ばれるタイプです。深発地震では、しばしば「異常震域」という現象が現れます。
海洋プレート(太平洋プレートやフィリピン海プレート)は地震波をあまり減衰せずに伝えやすい性質を持っています。このため、沈み込んだ海洋プレートのかなり深い場所で地震が発生すると、震央近くには地震波があまり伝わらない一方で、海洋プレートは地震波をあまり減衰せずに伝わり、震央から離れた所で揺れを感じるのです。
最近では2015年に小笠原諸島西方沖で発生したM8.1の地震が代表的で、震源から遠く離れた神奈川県で震度5強を観測しました。
海外:南極プレートの境界でM6以上が発生
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上は2回発生しています。いずれも南極プレートの境界付近で発生した地震です。
日本時間の11日11時26分頃、南大西洋のサウスサンドイッチ島近海で発生した地震はM7.1。深さが約160kmと深いため、津波の発生はなく、人が住む島から震源が離れているため、揺れによる被害も報告はありませんでした。
今回の震源は南アメリカプレートとスコシアプレート、南極プレートが接する辺りで、過去にも地震が頻繁に発生しています。11月には今回に比べて少し浅い所でM6.4の地震が発生。遡ると1929年にはM8.1の巨大地震が起きたこともあります。
参考資料など
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。
この記事に関連するニュース
-
週刊地震情報 2024.9.15 種子島の沖でM5.8 プレート境界より深い震源
ウェザーニュース / 2024年9月15日 10時30分
-
週刊地震情報 2024.9.8 霧島山直下の地震で震度2 日向灘の地震以降、活動が活発
ウェザーニュース / 2024年9月8日 10時45分
-
東海道南方沖で深発地震 震度分布に“異常震域”の特徴
ウェザーニュース / 2024年9月7日 22時50分
-
週刊地震情報 2024.9.1 真夜中に関東広域で揺れ 神奈川県東部震源で最大震度3
ウェザーニュース / 2024年9月1日 10時30分
-
週刊地震情報 2024.8.25 茨城県北部の地震で震度5弱 国内で震度5弱以上は8月3回目
ウェザーニュース / 2024年8月25日 10時16分
ランキング
-
1好みの女子大生を尾行、袋かぶせ首絞める 39歳会社員逮捕
産経ニュース / 2024年9月21日 10時33分
-
2西、東日本は猛暑収まるも蒸し暑い 北日本は肌寒い一日
ウェザーニュース / 2024年9月21日 7時10分
-
3石川県輪島市・珠洲市・能登町に大雨特別警報…「数十年に一度の重大な災害の危険」直ちに身の安全確保を
読売新聞 / 2024年9月21日 11時6分
-
4山形新幹線、大雨で一部運転見合わせ
共同通信 / 2024年9月21日 9時49分
-
5「我慢の限界」高台寺岡林院、マナー悪化に注意喚起 客連れカメラマンが強行撮影...欄干壊れる被害も
J-CASTニュース / 2024年9月21日 7時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください