インドネシア クラカタウ火山で大規模噴火 噴煙1万6千メートル 津波の原因か
ウェザーニュース / 2018年12月23日 10時0分
12月23日(日)、航空路火山灰情報センター(VAAC)によると、インドネシアのクラカタウ火山(KRAKATAU 813メートル)の噴火で、噴煙が火口から約1万6千メートル(海抜5万5千フィート)まで上がっている模様です。
アナク・クラカタウでは、昨日までも数百メートルの高さまで噴煙を上げる噴火を続けていましたが、これをはるかに超える規模の噴火となっています。
また、インドネシアの気象気候地球物理庁(BMKG)によると、昨日12月22日(土)夜、インドネシアのジャワ島西部のアニェールの付近で津波がありました。
付近では規模の大きな地震は発生しておらず、BMKGによると、スンダ海峡付近にあるアナク・クラカタウ火山の活動が原因とみられるが詳細は調査中と発表しています。
噴火による津波や火砕流にも警戒
アナク・クラカタウ 写真:時事通信フォト / AFP PHOTO / FERDI AWED
クラカタウは活発な火山で、周辺海域で形状を変えながら活動を続ける火山島群の総称です。
1883年の大噴火では噴煙は対流圏界面を突破して成層圏に達し、発生した津波は周囲の沿岸に被害をもたらしただけでなく、遠く離れた日本やフランスでも観測された記録が残っています。
アナク・クラカタウは、20世紀になってから海面に出現した火山島です。
大規模な噴火により斜面が崩壊した場合には、津波が発生する可能性があります。
同様の事例は日本国内でも起きており、雲仙岳の眉山が崩れて有明海に流れ込み、津波が対岸の熊本を襲った「島原大変肥後迷惑」が有名です。
また、火砕流も海上を流れて対岸に到達する可能性があるため、同様に警戒が必要です。
火山地質災害防災センター(CVGHM)は21日(金)の時点では、アナク・クラカタウに対して、4段階中上から3番目の警戒レベル2(Waspada)を発表し、半径2km以内に接近しないよう呼びかけていました。
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